日々料理と向き合っている食のプロに、おいしい料理をより魅力的に彩るお気に入りの食器をご紹介いただく連載企画。今回は、東京・南青山で屈指の人気を誇る「いこまゆきこ お料理教室」の主宰、いこまゆきこさんの愛用品です。
Today's Foodie

いこまゆきこ/料理研究家
大阪生まれ、大阪育ち。20代から東京で暮らす。30代を目前に、料理を仕事にしたいという気持ちがつのり、エコールキュリネール国立(現:エコール辻東京)辻日本料理専門カレッジに入学。若者に混じり料理漬けの毎日を送る。卒業後は、料理研究家助手、著名シェフ、料理人のアシスタントをつとめる。2002年10月より料理教室を主宰。日本発酵文化協会 上級認定講師(発酵マイスター、発酵プロフェッショナル取得)、酒ディプロマ、酒エキスパート、漢方スタイリスト。企業やイベント、雑誌へのレシピ提供、テレビ出演、「発酵」「食育」「器」に関する講演。料理教室の生徒さんと、食材の産地を訪問するツアーや、発酵蔵巡り、都市と地方をつなぐ活動にも注力している。著書に「おうちで喜ばれるにほんのおかず」(SBクリエイティブ)。
macaroni [マカロニ] | 食と暮らしのライフスタイルメディア
器との出会いは一期一会。
「特に作家ものの器は、気に入るものに出会ったら迷わずに買うようにしているんです」
1.【皿】坂場圭十「青呉須ザクロ文6寸皿」
「新宿の伊勢丹へ行ったときにたまたま板場圭十さんの個展が開催中で、ひと目でこのお皿を気に入りました。ちょうど板場さんがいらっしゃったので、また個展をするときは案内がほしいと直訴して……、自分から男性へ連絡先を渡したのはあれが初めてのことでした(笑)。
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2.【鉢】祖父から譲り受けた古伊万里の大鉢
「この存在感のある大鉢がうちに来たのは5年前。その前は実家にあって、古いもの好きだった祖父が大事にしていました、実家では、母がよくちらし寿司をこの鉢に盛りつけていて、とても豪華に見えたのを覚えています。
3.【鉢】読谷山焼 大嶺工房の四角中鉢
「沖縄・読谷村に『やちむんの里』という場所があって、そこの一番奥まったところに大嶺工房さんのギャラリーがあります。はじめてその作品を見たときの印象は、『色がきれい!』。沖縄の海のようなペルシャ釉の色に、ひと目で魅了されてしまいました。
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4.【箸】小豆島の島宿「真里」で購入した箸
「小豆島にある島宿「真里」は素敵な宿です。小豆島特産の醤油を生かしたお料理が有名で、以前、料理教室の旅行でもランチをいただきました。
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5.【箸】市原平兵衛商店「もりつけ箸」
「京都の市原平兵衛の『もりつけ箸』は、わたしにとって欠かすことのできない相棒。先細でなんでもつまみやすく、後ろの平らな部分を使えばわさびなどの盛りつけも簡単です。
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6.【湯のみ】北野敏一「小筒」
金沢の『犀ノ音窯(さいのねがま)』で作陶をしている北野敏一さんの作品です。北野さんの作品はどれも粋なんですよ。形も絵付けのセンスも良くて、好きな作家さんの一人です。
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7.【その他】たなかふみえ「そば猪口」
「たなかふみえさんの器は遊び心のある絵柄がなによりの魅力です。パンダや舌切りすずめ、ひょうたんから駒など、モチーフが独特でかわいいんですよ。
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8.【その他】川野恭和「片口」
「艸茅窯(そうぼうがま)の川野恭和(かわの・みちかず)さんの作品は、東京で行われる個展に伺っては少しずつ買い集めているんです。
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器に力があれば料理はシンプルでいい。
それぞれに際立った個性があり、その外観ひとつからも道具としての魅力が感じられたいこまさんの愛用品。作家ものや骨董品の器の魅力について、いこまさんはどのように考えているのでしょう。
食卓の主役はあくまで料理ですが、それをどう見せるかという点で上手くいかないこと、どうすればいいか悩むこと、あるのでは。そんなとき、それひとつで目を引くような食器があると、手の込んだことをしなくても食卓が見違えたように華やぎます。いこまさんの愛用品のような良い器があれば、料理はシンプルに盛り付けるだけで十分なのかもしれませんね。
取材/小林萠(macaroni編集部)、文・構成・写真/植松富志男(macaroni編集部)