素直になれない自分に、嫌気が差すことはありませんか? つい思ってもいないことを言ったり、ひどい態度を取ってしまったり……。そんな自分を嫌いになってしまう前に、試してほしいことがあると心理カウンセラーの桑野量さんは言います。素直になるには何をすればいいのでしょうか? 詳しく紹介します。
自分がもう少し素直になれていたら、あの人ともうまくいっていたのかな?
もうちょっと自分の意見を伝えられたなら、仕事でもうまくいったかな?
素直になれないことで、恋愛でも仕事でも生きづらさを感じてしまうかもしれません。
ただ自分の気持ちをありのままに伝えるだけなのに、どうして素直になれないのでしょうか?
素直になれない自分のことを嫌いになる前に、自分を変える方法を試してみませんか?
素直になれないことで起こる問題
「あの時もっと素直になれたら良かったのに」。
そうやって過去を後悔してしまうことはありませんか? 素直になれないことで起こってしまう問題とは何があるでしょうか?
仕事面と恋愛面での問題をいくつか挙げてみます。
仕事面での問題
(1)上司や同僚とうまくコミュニケーションが取れない

素直になれないことで、職場の人間関係がうまく形成されずにマイナスな影響を与えてしまうこともあります。仕事を円滑に進めるためには、コミュニケーションが大切になってくる場面がありますからね。
(2)仕事を断れない

手に負えない仕事を引き受けてしまう、誰かに頼ることができないなど、素直に自分の状況を伝えられないと、自分のキャパシティー以上の仕事を抱えてしまうこともあります。
(3)チームで仕事ができない

コミュニケーションへの苦手意識から、複数の人と一緒に進めていくプロジェクトに抵抗が出てきてしまうかもしれません。
(4)好きな仕事ができない

例えば、転職して自分の本当にやりたい仕事に就きたいと思っていても、それを素直に伝えることができずに、自分に合っていない仕事を続けてしまうかもしれません。
恋愛面での問題
(1)恋愛が長続きしない

素直になれないことで、あなたの気持ちが相手に伝わりづらくなってしまうことがあります。好きな気持ちでさえ、相手にうまく伝えることができていないということもあります。
(2)相手に合わせて無理をしてしまう

自分の気持ちを伝えることが苦手だと、ついつい相手のペースに合わせてしまいます。尽くし過ぎてしまう恋愛や我慢ばかりしてしまう恋愛が多くなるかもしれません。
(3)恋人関係に発展しない

気になる相手と良い雰囲気になっても、素直に思いを伝えることができないと、そこから恋愛関係へと距離を縮めることができないかもしれません。
(4)過去の失恋を忘れられない

「もっと素直になれたらうまくいったかもしれないのに」。その気持ちが後悔を強くさせて、過去の恋愛に執着してしまうことがあります。
素直になれない人の心理
素直になれない時、私たちは心でどのようなことを感じているのでしょうか? なぜ素直になれないのか、心理的要因を探っていきましょう。
(1)自己肯定感が低い

自分のことを大切に思い、認めてあげられていないと、自分の気持ちを素直に言うことに対して抵抗感が出てきてしまいます。
(2)恥ずかしい

素直になることで、自分の内面が知られてしまい恥ずかしいと感じていることがあります。
(3)不安がある

自分の気持ちや意見を受け止めてくれるか? という、疑いや不安があると素直になることが難しくなってしまいます。
(4)人よりも優れているかが気になる

自分の意見を言う時は、人の意見よりも優れていなければいけないと、比較競争の心理が働いていることがあります。自分の発言に価値があると思えなければ、相手に素直な意見を伝えることができません。
(5)こだわりが強い

自分の意見や気持ちを大切にし過ぎて、それを他人から評価されたくないと思っていると、自分の気持ちを表に出さずに心の中にだけ閉じ込めてしまいます。
(6)依存心がある

自分から素直にならないのには、周りの人に察してほしいという依存的な気持ちが隠れていることがあります。
(7)ネガティブな感情を隠している

素直になることで、普段は見せないように隠しているネガティブな感情が表に出てくるのではないかと恐れている可能性もあります。
素直になれない原因
素直になれない人の特徴を見てきました。ここからは、なぜそうなるのかの原因を探っていきます。
(1)過去に否定された経験が多かった

子どもの頃に自分の意見を拒否されたり、否定されたりしたことが多くあったならば、それがトラウマになって素直になれなくなってしまうことがあります。
(2)過干渉の親がいた

過干渉な親がいると、常に自分の気持ちが監視されているような気分になります。そして、自分の気持ちを悟られないように、素直な気持ちを隠してしまったのかもしれません
(3)威圧的な人がいた

直接は自分の意見を否定されなくても、威圧的な人が身近にいるとそれだけで自分の意見が言えなくなってしまうこともあります。
(4)信じた相手に裏切られた

例えば恋愛において、彼氏にだけは素直に何でも話せたのに、その彼氏との破局を迎えてしまったという経験があると「自分は素直になったのに彼に裏切られた」という心の痛みになることがあります。
そうすると、また裏切られるかもしれないという思いから、素直になれなくなることがあります。
(5)いじめられた経験がある

過去にいじめられた経験があり、その時に誰も助けてくれる人がいなかった場合。それが理由で、自分の気持ちを素直に表現することをやめてしまうこともあります。
(6)子どもの頃に一人で過ごす時間が多かった

子どもの頃、誰かとコミュニケーションを取ることが少なく一人で遊ぶことが多かった場合、人に気持ちを伝えることよりも、自分の世界の中にいる方が落ち着くようになってしまいます。
それにより、人に素直に気持ちを伝えることができなくなっていくのです。
(7)損をすると思っている

自分の気持ちを素直に伝えることで、相手との関係性が悪くなるかもしれない。そう考えて、素直になると損をすると思っている可能性があります。
素直になるための方法
すぐに素直になることは難しくても、少しずつできることからチャレンジしてもいいかもしれませんね。
以下は、心理学の観点から考えた素直になるための方法を挙げてみます。
(1)素直になれたことを褒める

まずは素直になれたことを褒める癖を付けましょう。どんなささいなことでも、成功体験を積み重ねていくことで自分を変える自信につながります。
(2)相手の反応を気にし過ぎない

素直になれないのは、相手の反応によって自分のトラウマが呼び起こされるのが嫌なのです。相手は相手、自分は自分といった意識を強く持つことで、相手の反応を受け止め過ぎないようにしましょう。
(3)紙に書き出してみる

誰かに伝えたい思いがある時は、一度紙に書き出してもいいですね。客観的に自分の意見を判断できるので、頭の中で余計な恐れが膨らむこともなく、自分の気持ちを素直に伝えることができます。
(4)過去の経験で傷ついた心を癒す

もしあなたが過去に負った傷から素直になれないのだとしたら、その時に誰にも言えなかった思いがまだ胸の中にあるのでしょう。
まずはその気持ちを吐き出すことで、過去の痛みを癒していきましょう。すると、素直に気持ちを伝えることができるようになるはずです。
(5)自分を大切にする

素直になれないことで、いろんなことがうまくいかないと思ってしまうかもしれません
しかしそれは逆に考えると、素直になることであなたの人生がうまくいくようになるかもしれないのです。
素直になることは「自分に幸せな人生というご褒美を与えることでもある」と考えて、まずは自分を大切にすることを心掛けましょう。
そうして心に余裕ができると、人に対しても素直に振る舞えるようになりますよ。
自分を責める必要はない

素直になれないことを責める必要はありません。責めれば責めるほど、自分が嫌いになってしまいます。
そもそも素直にならないことで、傷つく物事から心を守っている可能性もありますからね。そこには自分への愛が隠れています。
ただ、時と場合によっては素直になることも必要です。
なので、まずは自分を傷つけないようにうまく心をケアしながら、素直になることにチャレンジしてみてください。
小さな一歩でも、それが自信につながり、そこから素直になる意欲も湧いてきますよ。