女性の多くが毎冬悩んでいるという「冷え性」。関係ないと思われがちな夏も、クーラーで冷えやすかったり、室内の寒暖差に体力を奪われやすいので要注意です。中医学では『冬病夏治』といい、冬の不調を夏の陽のちからを使って治すんだそう。今のうちから、冷え性に負けない身体づくりを始めましょう!
教えてくれる先生

漢方家 櫻井 大典(さくらい だいすけ) / @PandaKanpo
北海道北見市の漢方相談専門店「ミドリ薬品 漢方堂」3代目。アメリカのカリフォルニア州立大学で心理学を学び、帰国。国際中医師資格を持ち、年間4000人もの漢方相談を担当する。漢方や養生について発信するツイートが話題をよび、書籍「つぶやき養生」(幻冬舎)が大人気発売中。
冷え性ってなぜ起こるの?

「冷え性」といえば冬のイメージですが、実は夏こそ気をつけたいこと。ひどい人は、季節問わず手足の先が冷える…… なんてこともあるのではないでしょうか。原因は大きく分けてふたつあります。
ひとつは『エネルギー不足』。つまり元気が足りないということ。疲れが取れない、風邪を引きやすい、頻尿、だるい、トイレによく目覚める、性欲減退、などの症状が見られます。
もうひとつは『血流不足』。血がドロドロしていて血液の状態が悪くなっています。肩こりがあったり、腰痛や膝の痛みが出やすかったり。生理痛がひどく、月経時に固まったレバー状の血が出たりします。
冷え性に良いおすすめの習慣

エネルギー不足の場合は、『とにかく休むこと』です。
日頃から10分でも早く寝るように心がけてください。また、脂っこいものやボリュームのある食事は消化にエネルギーを使うのでできるだけ避け、さっぱりした味の消化に良いものを食べるといいでしょう。おかゆや、クタクタに煮た野菜スープなどがおすすめです。
一方、血流不足の場合は、『動くこと』が大切です。
とにかく身体に血を巡らせることが大切。いきなりスポーツを始めるのはハードルが高いので、日常的に身体を動かすことを心がけてください。デスクワークの人でも、トイレに立ったり歩き回ったり、途中ストレッチをしてみたり。ふだんから階段を使うようにしたり、一駅歩くのも効果的。夏でもちゃんと湯船に浸かり、お風呂上がりにはストレッチがおすすめです。
冷え性に良い朝ごはんレシピ【エネルギー不足の場合】
身体を温めて潤す「ラムとねぎのおかゆ」

朝粥は身体をあたためてくれるので、養生の観点でいってもおすすめのメニュー。ラム、ねぎ、生姜に、鶏がらスープと塩でシンプルに味付けしたものです。
材料(2~3人分)

・米……1合
・鶏がらスープ……大さじ1杯
・塩……ひとつまみ
・ラム肉(薄切り)……50g
・白ねぎ……10cm
・生姜……1/2かけら
作り方(調理時間:約5分 ※炊飯時間はのぞく)

炊飯器にセットする前の様子
① ラム肉を熱湯にくぐらせる。
② 炊飯器にお米とすべての具材を入れる。おかゆモードのメモリのところまで水を入れて炊飯する。
③ 食べる前にごま油をかけたり、塩で味を調整して食べてください。
ラム肉はスーパーで手に入るものを使用しています。塊しかなければ薄く切って使うと食べやすいです。ラム肉が苦手な人は他の肉で代用してもOK。また、お米をもち米に変えるとエネルギー補給により効果的です。
冷え性に良い朝ごはんレシピ【血流不足の場合】
レンチンで簡単「ニラと鯖のスタミナごはん」

手軽なのにおいしいしアレンジしやすいと人気の “鯖缶”。血液の循環を助ける青魚、ニラ、ねぎをレンジで温めるだけで、ごはんが進む簡単おかずが完成します。
材料(2人分)

・ごはん……お茶碗1杯分
・鯖缶……1缶(150g)
・ねぎ……5本
・ニラ……5本
・生姜……1/2かけら
・ナンプラー……大さじ1杯
作り方(調理時間:約5分)

材料にナンプラーを回しかけてレンチンで完成!
① ねぎとニラを小口切りにし、生姜も細かく刻む。
② 耐熱容器に①と、鯖缶の鯖をひとくちサイズに割りながら入れ、鯖缶の汁を半分かける。ナンプラーを全体に回しかけ、ラップをして500Wのレンジで2分加熱する。
③ 全体を軽く混ぜ、ごはんに乗せて食べる。
味付けは好みに合わせてアレンジOK。しょうゆやポン酢を使うのもおすすめです。今回はナンプラーを使ったので、パクチーをトッピングするのもいいかもしれません。
冷え性におすすめの食材とは

『エネルギー不足』の人におすすめの食材は、山芋、お餅、もち米、ねぎ、生姜、にら、ラム肉、えび、シナモン、紅茶。とくに、ラム肉は身体を温めて元気を補ってくれる上、アンチエイジングにもいいと言われています。ジンギスカンやマトンのカレーなどいいですね。
『血流不足』の人は、血の流れを活発にしてくれるにんにく、生姜、たまねぎ、らっきょう、にら、ねぎ、さんまやさばなどの青魚、火を通したマグロがおすすめ。黒キクラゲ、黒酢、黒ごま、黒豆などの黒い食材も、血を増やしてくれます。
女性の大敵、冷えに負けない身体づくりを!

【櫻井先生の養生あさごはん】、第三回は「冷え性」をお届けしました。
冬のお悩みのイメージですが、実は夏も油断禁物。冷房の影響で室内と室外の気温差があったり、冷たい飲み物を飲みがちだったり、身体を冷やす原因になるものが多く、この季節にも悩んでいるかたが多いんです。
冷え性のように痛みが発生しないものはとくに、「病院に行くほどでもないか」と放置しがち。日頃の食生活や習慣ですこしずつ改善できるといいですよね。
毎日の習慣にしやすい朝ごはんで、健康な身体をめざしましょう!
監修:櫻井 大典 / レシピ考案・編集:古矢 美歌(macaroni編集部)