「脂肪燃焼スープ」この目を引くネーミングから、特にダイエットに励んでいる方から注目されている食事のひとつのようです。スープを食生活に取り入れるだけで、ダイエット効果があれば嬉しいですよね。一体脂肪燃焼スープとは何なのでしょうか?管理栄養士が解説します。
脂肪燃焼スープってなに?やせることはできるの?

「脂肪燃焼スープ」とは、海外のとある病院において、野菜をたくさん使ったスープを活用して肥満対策をしたという噂から発祥したダイエット方法といわれていますが、その真相は不明のようです。
さらに、具体的な「脂肪燃焼スープ」の定義やそのダイエット効果に、科学的根拠あるのか否かについては、情報が十分ではなく判断するのがむずかしい状況です。
脂肪燃焼スープを取り入れて期待できることは?

「脂肪燃焼スープ」のダイエット効果を断言することはむずかしいですが、具沢山のスープや野菜を活用したスープに注目が集まるの一体どうしてなのでしょうか。
腸内環境を整える
どんな具材をスープに活用するかで期待できることは異なりますが、野菜やきのこ、海藻類を選ぶことで、食物繊維を多くとり入れることができます。
食物繊維は、さまざまな働きをもつといわれていますが、そのひとつに腸内環境を改善し、便通を整える働きがあります。食物繊維は不足しやすい栄養成分なので、スープで効率的に取り入れられれば嬉しいですよね。(※1)
糖と脂質の吸収をやわらげる
食物繊維には、水溶性と不溶性の2つのタイプが存在します。海藻類や山芋、オクラなど、ぬるぬるネバネバした食品に多く含まれる水溶性の食物繊維には、糖と脂質の吸収をやわらげる働きが期待できます。
水溶性食物繊維が豊富な具材を入れたスープは、ダイエットの強い味方になってくれますよ。(※2)
野菜を効率的に摂取できる
野菜をたくさん活用したスープは、ビタミンやミネラルを効率的に摂ることができます。これらはダイエット中に不足しがちな栄養素なので、スープで手軽に補えると良いですよね。
特にビタミンB群には、糖質や脂質が体内でエネルギーに変わる手助けをしてくれる働きがあるのでダイエット中には不足しないようにしたい栄養素です。(※3)
その他のダイエット効果

噛む回数が増えて満足度アップ!
スープに活用する食材をひと工夫すれば、ダイエットにも繋がるスープになりますよ。
最近の研究では、早食いと肥満には関係があるとわかりはじめています。そのため、スープに具材を沢山入れたり、にんじんやごぼう、大根などの歯ごたえがある食材を活用すれば「ゆっくりよく噛んで食べる」ことに自然と繋がります。(※4)
ダイエット中におすすめのスープの作り方

ここでは、アレンジもしやすい一般的なレシピをご紹介します。
材料(2人分)
・キャベツ……2枚(120g)
・たまねぎ……1/4個(50g)
・にんじん……1/2個(50g)
・しめじ……1/2房(50g)
・コンソメ顆粒……小さじ2
・水……400ml
・塩、胡椒……少々
作り方
1. キャベツ、玉ねぎ、にんじんはそれぞれ千切りにする。
2. 1、および房を切り落とし、ほぐしたしめじを鍋に入れ、水、コンソメを加えて中火で8分程度煮込む。
3. 具材が好みの固さになったら、塩と胡椒で味を整えて完成。
ポイント
満足感が得られやすいように、自然とよく噛んで食べられるような、食感がでる具材をたっぷりと加えるのがおすすめです。根菜類やミックスビーンズ、大豆などの豆類を加えるとよいでしょう。
さらに、野菜やきのこを活用し、ダイエット中に摂りたい栄養素である食物繊維を効率的に取り入れましょう!もずくやめかぶ、ワカメなどの海藻類や、オクラやモロヘイヤなどのぬるぬるネバネバ系の水溶性食物繊維が豊富な食材を活用するのもおすすめです。
さらに、このレシピを基本として、トマト缶、カレー粉、味噌など、使用する調味料を変えて味付けを変えると飽きずに楽しめますよ!
脂肪燃焼スープでリバウンドをしないために
食事を制限しすぎない

ダイエットは、消費するエネルギーよりも食事で摂取するエネルギーを少なくすることで減量に成功するとされています。
しかし、極端に摂取量を制限することで、ストレスが溜まることも。ストレスが溜まると解消するためにやけ食いをしてしまうこともあるため、リバウンドを引き起こす原因となってしまいます。食事をスープだけにするなどの、極端な食事制限は控えましょう。(※4,5)
さまざまな食材を取り入れよう
ダイエットに一生懸命に励んでいるからこそ、この食材は体にいい、これを食べると痩せる、などといった情報を耳にすると、ついついその食材ばかりを選んでしまっていませんか。
しかし、偏った食生活は栄養不足に繋がるため、健康リスクを高める要因となります。ひとつの食材に偏るのではなく、バリエーション豊かに食事を楽しみましょう。
ご紹介したスープのレシピは、野菜やきのこ類を具材に入れたものなので、ダイエット中も積極的に摂りたい栄養素であるタンパク質が不足しがち。タンパク質を補うために、豆類や卵、脂肪の少ない部位の肉類などを加えるのもおすすめです。
スープの良いところは、バリエーション豊かな食材を加えられるところ。ダイエット中の栄養不足を防ぐために、具材をアレンジしてさまざまな食材を摂りましょう。(※4)
ダイエット中にスープを活用して、バランスの良い食事を目指そう

ダイエットに励んでいると、テレビや雑誌、ネットで話題になっている目新しいダイエット方法につい気持ちが動くこともありますよね。
話題のダイエット食のひとつである「脂肪燃焼スープ」については、具体的な定義や科学的根拠が十分ではないため、ダイエットに効果的なのかを現状では言及することができません。
しかし、スープは利用する食材をアレンジすることによって、ダイエット中に不足しがちな栄養素を補うことができたり、カロリーを抑えつつ満腹感を得ることができ、ダイエットの味方になるとも考えられます。
今回ご紹介したポイントをふまえて、健康的に体重を落とすことを意識してみてくださいね。
(すべて2019-08-05閲覧)
【文】管理栄養士 / 佐々木りさ
自分に自信がないと感じていた心身の状態を、毎日の食事を変えて改善させた経験から、日々の食事の重要性を体感。自身の経験をメソッドにする美自信食事講座を主宰。コラム執筆やレシピ開発、量販店向け販促資料や売り場構成など幅広く活躍中。
【監修】管理栄養士/藤橋ひとみ
I's Food &Health LABO.(アイズフードヘルスラボ)代表
毎日の食事で心身のトラブルを予防・改善できる社会の実現を目指し、フリーランス管理栄養士として活動中。 東京大学大学院、医学博士課程在籍。EBN(科学的根拠に基づく栄養学)の考え方を大切に、コラム執筆・監修、メディア出演等、健康情報を伝える活動や、食と健康の専門家のスキルアップ支援をおこなう。大の大豆・発酵好きで、国内外にてその魅力を発信している。