そのお酒やタバコは肝臓に負担をかけていませんか?なかなか取れない疲れは、肝臓からのSOSかもしれません。そこで今回は、肝臓に良い食べ物や食べ方、簡単に作れるレシピもご紹介します。肝臓の調子が気になる方は、ぜひ参考にしてくださいね。
こんな生活が肝臓に負担をかけてるかも……?
過度な飲酒

アルコールは、肝臓で中性脂肪などに分解、吸収され、エネルギー源として利用されます。しかし、アルコールを摂り過ぎると中性脂肪が増えてしまい、肝臓に脂肪が蓄積され脂肪肝という病気につながります。脂肪肝が悪化することで、肝臓が肥大し疲れやすくなる症状を感じやすくなります。
またアルコールが分解されるときに発生する毒性物質のアセトアルデヒドも、多量に飲酒することで活性酸素により肝細胞を傷つけます。お酒の飲み過ぎは、肝臓に大きな負担を与えるのですね。(※1)
喫煙
喫煙も肝臓に負担を与える要因のひとつ。タバコの有害物質のひとつであるニコチンは、肝臓で代謝されコチニンとなり腎臓から排泄されます。
またアルコールと同様にタバコにもアセトアルデヒドが含まれており、これらの有害物質を肝臓は代謝しなければいけないため、大きな負担が掛かります。(※2,3)
暴飲暴食

暴飲暴食などで食べる量が増えたり脂質の量が多くなると、肝臓の処理能力が落ち脂肪肝になることも。
一度にたくさんの食事を食べたり、夜遅い時間に食事をする、油っぽい食事を高頻度ですると肝臓に負担がかかるので、できる限り避けましょう。
過労やストレス
過労やストレスにより肝臓の機能が低下することがあります。ストレスなどによる自律神経の乱れが肝臓に影響を与えることもあるようです。
また肝臓機能の低下から、ろ過しきれなかった老廃物や代謝できなかった中性脂肪が体内に蓄積され、うまくエネルギーをつくれなくなり体を動かすことがつらくなることも。(※5)
肝臓に良い食べ物や成分は?
良質なたんぱく質

肝臓の代謝や解毒などの働きをになう物質は、たんぱく質でできています。また傷ついた肝臓の修復もたんぱく質で行われるので、良質なたんぱく質が不可欠です。
良質なたんぱく質には、脂肪分の少ない赤身の肉や白身魚、豆腐などの大豆製品、卵などがあります。
タウリン

タウリンを多く含むしじみやタコ、えびも積極的にとりいれるようにしましょう。
タウリンには、肝細胞の膜を丈夫にし、肝臓の解毒能力を強化する働きがあります。また血液中の中性脂肪を減らす働きもあり、脂肪肝の予防や改善にも有効です。(※6,7)
ビタミン類
ビタミンも傷ついた肝臓を修復するために必要です。なかでも活性酸素の害から体を守る働きがあるビタミンA、C、Eは積極的にとりいれるようにしましょう。
ビタミンAは人参やかぼちゃ、ビタミンCはブロッコリーやいちご、ビタミンEはアボカドやアーモンドに多く含まれています。
また大豆もやしには、肝機能を正常化させる働きを持つビタミンB群や良質のたんぱく質が多く含まれおり肝臓にうれしい野菜です。(※6,8)
セサミン

ごまに含まれるセサミンという成分は強い抗酸化作用を持ち、肝臓の機能を高めたり、保護する働きがありますよ。(※6,8)
肝臓をいたわる食べ方は?
油っぽいものを食べ過ぎない

先ほども述べたように、肝臓には体内に入った食品の脂肪酸を中性脂肪に変える働きがあり、油っぽいものを多量に食べることで、通常よりも多く代謝する力が必要となり肝臓に負担がかかります。
食材に含まれる脂質だけでなく、焼く、揚げるといった調理方法も油をたくさん使うため、極力減らすように工夫しましょう。ドレッシングやマヨネーズなどの調味料にも油が多く含まれる場合があるので、とりすぎには気を付けましょう。(※4)
加工食品を避ける
加工食品に含まれる人工甘味料や保存料などの食品添加物は、肝臓で代謝されるため肝臓に負担をかけることになります。また加工食品には、脂質や塩分が多く含まれているものもあり、栄養面での偏りも起きやすいのでご注意ください。
肝臓に良い食べ物を使ったレシピ2選〜おかず編〜
1. レンジでつくる、よだれ鶏

高たんぱく低脂肪の鶏むね肉をレンジ調理したよだれ鶏です。たれには、肝臓の機能を高めたり、保護する働きがあるごまを使用。トッピングのピーナッツには、肝臓を正常化させるビタミンB1が豊富に含まれています。
ごまやナッツ類はたれなどに混ぜると、上手にとりいれられるのでおすすめです。(※6)
2. 豆腐とアボカドのとろとろ旨辛ユッケ丼

良質のたんぱく質である豆腐とアボカドの丼です。
アボカドは、抗酸化物質であるビタミンEが豊富に含まれていて、肝臓にうれしい食材。また卵黄には、ビタミンB群やビタミンAが多く肝臓を元気にしてくれます。(※9)
肝臓に良い食べ物を使ったレシピ2選〜サラダ編〜
1. シャキシャキもやしの明太ごまネーズ

ビタミンB群や良質のたんぱく質を多く含むもやしのサラダです。
ごまに含まれるセサミンが肝機能を高め、保護してくれます。また大葉もカロテンやビタミンB群、ビタミンEが豊富で肝臓のために良い食材です。日頃から積極的にとりいれましょう。
2. ブロッコリーとうずらのピクルス

ビタミンCの宝庫ブロッコリーと良質のたんぱく質であるうずらの卵のピクルスです。
ブロッコリーのビタミンCの含有量はゆでたもので54mg、レモンは、全果で100mg、果汁で50mg。(※9)ブロッコリーのビタミンCがいかに多いかがわかりますね。※すべて100gあたりで算出
肝臓に負担をかけない食生活を!
最大の臓器である肝臓。症状が現れにくいため「沈黙の臓器」とも呼ばれるています。体がだるい、疲れやすい、食欲がないなどの体の不調が出たら肝臓が疲れているのかもしれません。
また、肝臓の機能が低下すると、血液の流れが悪くなったり、血液中のたんぱく質が減少するため、むくみが起きやすくなるため、塩分も過剰にならないように薄味を心がけましょう。
肝臓をいたわるためには、食生活を見直し、しっかり休養をとりましょうね。
【文】管理栄養士 / 白江和子
夫にそそのかされて、40代で管理栄養士の資格を取得。健康診断の仕事(内臓脂肪測定等)を不定期でしています。
【監修】管理栄養士 / 服部麗
学生時代のインターンを経て予防医療の重要性を感じる。健康につながる正しい食事のとり方やダイエット方法を伝えるために、栄養カウンセリングや特定保健指導、コラム執筆などをおこなう。そのほか、書籍監修やレシピ開発、セミナー講師など幅広く活躍中。