スポーツでパフォーマンスをあげるために、試合前の食事はとても重要です。脂質の取り過ぎに注意をしながら、十分なエネルギーと栄養を食事で補う必要があります。そんなスポーツジュニアをもつママさんに、ヘルシーかつ栄養満点な料理のポイントをお伝えします。
試合前(前日まで)の食事で大切なポイント

消化のいいものを選ぶ
大事な試合の前は食事も気になるところ。これを食べたら絶対勝てる!という食べ物はないのですが、練習の成果を発揮できるよう、日ごろから食べ慣れているものを食べる様にしましょう。
また胃に負担をかけないように、なるべく消化に時間のかかる脂質の多い食事は避けましょう。食物繊維の多い生野菜、海藻類、きのこ類はガスが溜まりやすくなるため、摂り過ぎには注意が必要です。(※1,2)
前日の夕食は就寝3時間前には済ませ、リラックスして十分な睡眠がとれるようにしましょう。(※3)
生ものを避ける
前日は食中毒のリスクを避けるため、生魚、生卵、生肉などの生ものは控えましょう。ひどくなると腹痛や下痢、嘔吐などの症状が出る場合があります。
活躍してほしいあまり、前日や当日の食事についつい、こどもの好きなものを好きなだけを用意していませんか?それではせっかくの栄養が、体の中で効率よく働かない可能性の危険があります。
運動のパフォーマンスを最大限に発揮できるようにするために、試合前はとくに食事に気を付けましょう。
糖質を多くとる
運動中とくに必要な栄養素が炭水化物です。炭水化物はエネルギー源となる大切な栄養素で、ごはん・パン・麺類に多く含まれています。さらに一緒にとりたい栄養素は、炭水化物がエネルギーに変わるのを助けてくれるビタミンB1です。とくに豚肉や豆類などに多く含まれているのでおすすめです。(※6)
ハードな運動と試合中の緊張感やストレスにより、失われてしまう栄養素は運動をしていない子よりも多いので、食事面でのケアはとても大切です。体型や体調の変化に注意しながら料理する必要があります。
試合前(当日)の食事で大切なポイント

食べるタイミング(3時間前)
試合の開始3~4時間前には食事を済ましておくこともポイントです。(※3)
内容は前日同様に炭水化物中心の食事でエネルギー源を蓄えましょう。おにぎりやトーストなどさくっと食べられるもので問題ありません。おにぎりの具材も消化のいいものにしておきましょう。また補酵素となるビタミンの摂取も忘れずに。
また1日に何度も試合をおこなうようなスポーツや長時間続くスポーツでは、エネルギーが不足したり、スタミナ切れにより集中力が切れてしまわないように、一気に食べられない場合は何度かに分けて食べてもOKです。
食べるタイミング(30分前〜直前)
試合時間が近づくにつれて、さらに消化のされやすい糖質を補給して万全の状態にしておきます。試合開始30分前には固形物はやめて、液体やゼリータイプのものでエネルギー補給すると良いでしょう。普段から食べ慣れているもので、持ち運びがしやすいものを選ぶといいでしょう。(※3)
またキャンディやアメをなめておくことで、すぐにエネルギーになってくれるのでおすすめです。水分補給も忘れないようにしましょう。
試合前の献立「前日夕食編」
1. 【主食/主菜】ガリバタ香る豚玉とろろ丼

豚肉に多く含まれるビタミンB1は体内のエネルギーを作るのを手助けし、疲れがたまるのを防いでくれます。(※4)
にんにくとバターの香りが食欲を誘い、ごはんにのせて半熟卵を割り入れることで、口当たりがまろやかに。
2. 【副菜】木綿豆腐で定番おかず!オクラの白和え

オクラと木綿豆腐を和え、さっぱりとした和風味の白和えを作りました。
豆腐は良質なたんぱく質を多く含んでいます。またオクラはビタミンたっぷりなので、糖質がエネルギーになるのを手助けしてくれます。箸休めにぴったりのひと品に。
3. 【副菜】小松菜とえのきのさっぱり梅煮

えのきと油揚げ、小松菜を梅を混ぜた出汁で煮込むだけの簡単レシピ。梅かつおが香るさっぱりとした和風おかずです。梅の酸味が強い場合ははちみつで味を調整しましょう。
小松菜はビタミンやミネラルのほかにカルシウムや鉄など栄養豊富な食材です。
4. 【副菜】かぼちゃのハニーヨーグルトサラダ

かぼちゃは野菜の中でも炭水化物が多く含まれ、体を動かすエネルギーになる食べ物です。
ヨーグルトはカルシウムのパワーで骨や歯を丈夫にする働きがあります。(※7)骨折やケガをしないために乳製品もスポーツジュニアにとって必要な栄養素です。
試合前の献立「前日夕食編」
5. 【主菜】北海道風ジャーマンポテト

鮭とじゃがいもと玉ねぎを炒めて、蒸し焼きにした作り置きレシピ。鮭とじゃがいもがにんにく風味で香ばしく炒めた、代わりジャーマンポテトです。
じゃがいもは炭水化物を多く含む食材です。主食にプラスしてエネルギー源に変えましょう。
6. 【主菜】ささみのみそチーズ焼き

筋をとって開いたたささみに味噌だれを塗り大葉とチーズをのせてトースターで焼くだけ。
ささみは高たんぱくで低脂肪のためスポーツをする子供たちとにも嬉しい食材です。脂肪分も少ないので、胃もたれせずパクパク食べられます。
7. 【副菜】レンジで作る定番おかず。ひじきと大豆の五目煮

和食の定番メニューのひじきの五目煮はレンジで簡単にできます。市販のめんつゆを使えば少ない調味料で作ることができます。加熱したひじきは粗熱が取れるまでラップをかけたまま置くことで、ふっくらと仕上がるのがポイント。緊張で食欲がない日はごはんに混ぜて栄養を摂ろう。
8. 【副菜】きのことさつまいものガーリック炒め

細切りしたさつまいもときのこをにんにく風味で炒めたひと品。さつまいものほのかな甘みがあり、エネルギー源でもある炭水化物も豊富。
食欲がないときでもにんにくの香ばしい香りが食欲をそそいでくれます。さっと炒めるだけなので、簡単にできあがります。
試合前の献立「前日夕食編」
9. 【主食】だし香るかきたま親子うどん

鶏もも肉と長ねぎを和風だしでゆで、溶き卵をレンジ調理したうどんにかけた親子あんかけうどん。
うどんは消化も良く、ササっと食べられるので、試合前日の食事にむいています。鶏肉と卵はたんぱく質が豊富で、体づくりに欠かせない食材です。
10. 【主菜】香ばしふっくら。たらのごまみそホイル焼き

彩りの良い野菜の上に鱈をのせて、ごまみそだれを塗って焼いたら完成。鱈は脂質の少ない淡泊な魚なので、試合前にも消化がいいので安心。
ホイルに包んで焼くことで、ふっくらした食感と、香ばしい味噌だれが食欲をそそるひと品に。
11. 【副菜】くずし豆腐とアボカドのチョレギサラダ

ヘルシーで高たんぱくな豆腐を崩し、ビタミンたっぷりの野菜と和えたチョレギサラダ。
ビタミンは、炭水化物がエネルギーになるのを助けてくれる働きがあります。炭水化物、たんぱく質だけでなく、野菜も一緒に摂ることをおすすめします。
12. 【副菜】カラフルトマトのピクルス

鮮やかな赤・黄・緑の3色のミニトマトをピクルス液に漬け込けこんだ作り置きレシピ。ミニトマトは湯むきすることで味が染み込みやすくなります。
見た目もきれいなので緊張で食欲がない日に、目でも楽しんでもらえるひと品です。
試合前の献立「当日朝食編」
13. 【主食】朝食にぴったりフレンチトースト

食パンで作る簡単フレンチトーストです。お家にあるシンプルな食材でできます。カリッととした表面と、しっとりふわふわのパンの食感がたまらないひと品です。
試合当日の朝食は炭水化物を中心に、消化しやすいものを食べましょう。
14. 【主菜】基本のオムレツ

溶きほぐした卵に牛乳、塩、こしょうを入れ、ふわっととろけるオムレツに仕上げました。
良質なたんぱく質を多く含む、たまごをシンプルな調理法で焼き上げています。加熱不足による食中毒が気になる方はかために火入れするようにしましょう。
15. 【副菜】しゃきしゃきコールスロー

塩もみしてしんなりさせた野菜を、マヨネーズなどの調味料で和えるだけの簡単レシピ。
マヨネーズの脂質が気になる方は、ヨーグルトと半々にしてもいいですね。キャベツのしゃきしゃき食感がクセになるひと品です。
16. 【副菜】たことじゃがいものトマト煮

炭水化物が豊富に含まれている、ほくほくじゃがいもにトマトが染み込み、ぷりぷりのたこを合わせたおかず。炭水化物を摂りたい、当日の朝にぴったりで、ごはんやパン、スパゲッティに合わせてもおいしくいただけるひと品です。
試合前の献立「当日朝食編」
17. 【主食】三色彩りおにぎり

赤は鮭、黄はたまご、緑は大葉で3食に仕上げた、カラフルおにぎりです。
試合当日はエネルギー源となる炭水化物を3時間前には食べ終えていることをおすすめします。おにぎりの具材はいつも食べ慣れているものがいいでしょう。
18. 【副菜】ホクホクねっとりやみつき里芋の煮物

ほくほくねっとり食感がたまらない里いもを、甘辛いシンプルな煮物にしました。
里いもなどのいも類は炭水化物を多く含み、エネルギー源のもとになる、試合当日の朝食に強い味方です。味付けは薄味を心がけましょう。
19. 【副菜】レンジでパパッと作り置き!ささみとほうれん草のごま和え

高たんぱくで低カロリーなヘルシーささみと、鉄分やカルシウムなどが豊富なほうれん草をレンジで加熱してごま和えに。
ごま風味の甘辛いしっかりした味付けで、お箸がとまらないひと品です。朝の和定食の副菜にぴったりです。
運動前の技ありごはん
スポーツジュニアをもつママさんへ試合前の食事についてお伝えしました。運動のパフォーマンスをあげるために、体力作りに必要な栄養をバランスよく食べる必要があります。
また競技によっては体重のコントロール、筋肉の強化、けがの回復などさまざまな課題があるので、それぞれの子供にあった食事を提供できるといいですね。
良いパフォ―マンスは食事が深く関係しています。ごはん、魚、肉、野菜、果物、乳製品をバランスよく摂取しましょう。
(2019/11/25参照)
【執筆】栄養士・調理師 / 藤本さやか
病院にて栄養士として現場経験の後、栄養士養成施設にて勤務。栄養士を目指す生徒へ必要な知識や技術を指導しながら、学校運営にも従事。現在は製菓調理の専門学校にて、食品や栄養、衛生の大切さを伝える。