疲れたときにはどんな食べ物を食べたらいいんだろう?そんなときにおすすめの食材とその栄養について、管理栄養士が解説します。心も体も満たしてくれる栄養満点のレシピやほっと一息つきたいときにぴったりなドリンクもたっぷりご紹介します。
疲れたときにおすすめの食材
トマト

疲れたときにストレスを感じるという人もおおいですよね。人は疲れると活性酸素という体内の細胞を傷つける物質が増えると言われています。そんな活性酸素を抑制してくれるはたらきがあるのがリコピンです。リコピンは特にトマトに多く含まれています。
効果的な取り方は、トマトジュースやトマトピューレなどの、トマトをすりつぶした食品です。さらに油を使って調理すると、リコピンの吸収率も上がりますよ。(※1,2)
にんにく
ニンニクには独特な香りがありますね。その正体は、アリシンという成分です。アリシンは熱に弱い物質ではありますが、油と一緒に調理すると、壊れにくくなるといわれています。カレーなどの煮込み料理に使うときには水から入れて煮込むより、油で一度炒めてから入れる方が効果的です。
ビタミンB1と一緒に食べると、より吸収されやすくなります。ビタミンB1の多い豚肉とニンニクを一緒に調理するトンテキは、栄養面からみてもとても良い組み合わせといえます。(※3)
豚肉

豚肉がスタミナに良いというのは有名ですよね。豚肉にはビタミンB1が多く含まれていて、これは体内で糖質をエネルギーへ変換する際に必要なビタミンです。
脳はブドウ糖を分解してエネルギーを作りだすため、ビタミンB1が不足すると十分なエネルギーを作ることがむずかしくなります。その結果、記憶力が低下したり情緒が不安定になる可能性があります。ビタミンB1には体の疲労だけでなく心も健康な状態に保つ効果があるのですね。(※4)
胸肉
胸肉にはイミダペプチド、という成分が豊富に含まれています。あまり耳馴染みのない物質ですが、疲労感を軽減させる効果があると注目されています。
ただ、このイミダペプチドが1番力を発揮するのは継続的に食べてから数日〜2週間以降。疲れたその日に食べるのではなく、続けて食べることをおすすめします。(※5)
山芋

疲れているときは胃腸の調子も悪くなりがちです。山芋にはネバネバ物質が含まれていて、胃を保護してくれる作用があります。
また、消化酵素のジアスターゼという物質も含まれていて、でんぷんの消化を助けてくれるために胃がもたれにくいので、疲れた時にはおすすめの食材です。ジアスターゼは熱に弱いため、とろろにするなどして生で食べることで効果を発揮します。(※6,7)
赤身の肉や魚
たんぱく質は肉体労働で筋肉を使ったときや、精神的なストレスがかかると、それを乗り切ろうとホルモンが分泌されるので、体のたんぱく質の分解が進んでしまいます。日頃から疲れやすい人はたんぱく質の豊富な赤身肉や魚を多めにとると良いですね。
ほかにも赤身肉や魚には鉄分も豊富。鉄分が不足すると体に十分な酸素が供給できなくなります。その結果、息切れや疲れやすいなどの不調が起きやすくなるといわれています。(※8,9)
レモン

レモンにはクエン酸という物質が多く含まれています。クエン酸は疲労回復にいいと言われている栄養素ですが、国の研究所によると実際にはヒトでの有効性についての十分なデータはないそうです。
ですが、クエン酸には金属ミネラルであるカルシウムや鉄、マグネシウムなどの栄養素の吸収を高めてくれるキレート作用や、レモンに多いビタミンCはコラーゲンの生成をサポートしてくれる作用などもあるので、疲労対策に限らず積極的にとりたい食品ですね。(※10)
疲れたときにおすすめの飲み物
カモミールティー

カモミールは、昔から「植物の医者」と呼ばれていました。和名ではカミツレとして親しまれています。童話のピーターラビットにも登場する、有名なハーブです。
お腹を下しているときやお腹が張っているときなどに使用すると、胃腸を整える作用があるので、症状が改善されすっきりします。また、疲れていると肌あれを起こしたりニキビも増えてしまいがちですよね。カモミールは敏感肌など皮膚トラブルにも効果があるとも言われていますよ。(※11)
ココア
ココアにはGABAという、ストレスをやわらげてくれる物質を含むことが分かっています。GABAはγ(ガンマ)-アミノ酪酸というアミノ酸の一種です。チョコレートやココアの原料カカオをはじめとして、トマトや発芽玄米等の野菜・穀物にも含まれているんですよ。
さらに、副交感神経を優位にしてくれるはらたきがあるので、リラックス効果も期待できます。デスクワークで疲れたときに、ココアでホッと一息つくのもいいですね。(※12)
コーヒー
コーヒーの香りや、コーヒーに含まれるカフェインにもリラックス効果があるといわれています。なんと、豆の種類によってもリラックス度合いが異なるという研究結果も報告されているとのことです。特にリラックス効果が得られるのはブルーマウンテンと、グアテマラだそう。
ただし、カフェインはとりすぎると眠れなくなってしまう可能性もあるため、コーヒーの飲み過ぎには注意しましょう。(※13,14)
疲れたときのおすすめおかず8選
1. アボカドと豆腐のトマトグラタン

アボカドと豆腐、トマトを使ったふわふわのグラタンです。チーズをたっぷりのせてトースターでこんがり焼けば、あっという間に完成です。
ベシャメルソースやオーブンも使用しないので、時短にもなり簡単です。なすやズッキーニなど、お好みの野菜を挟んでもおいしくしあがりますよ。
2. ワンパンで簡単。トマト煮込みチーズハンバーグ

あめ色玉ねぎ入りのジューシーなハンバーグを、旨味たっぷりのきのこ入りトマトソースで煮込みました。フライパンひとつで作れる、ボリューム満点のイタリアンハンバーグです。
トマトを加えることで肉の独特の臭みを消すとともに、グルタミン酸の相乗効果で旨味がアップします。
3. トースターでまるごとかぼちゃの山芋グラタン

山芋をすりおろしてホワイトソースを作り、白みそや甘酒などの発酵調味料で味付けしました。山芋がホワイトソースの代わりなのでカロリーも抑えられますね。
小さなかぼちゃに詰めるとフォトジェニック。お子さんにも喜ばれますよ。
4. 豚こま肉でジューシー角煮

豚バラブロックはなかなか買えないというときは、比較的リーズナブルに手に入る豚こま肉を使えば、ジューシー角煮ができますよ。半熟卵との相性はばっちりです。
お財布にもやさしく、時短にもなる、うれしいレシピです。
5. 簡単おいしい。ガリバタ豚バラ大根

ガーリックとバターで食欲増進。ガリバタ風味と豚の旨味をしっかり吸い込んだ大根がたまらないおいしさです。にんにくを焦がさないように気をつけてくださいね。
白いご飯との相性は抜群、一度食べたらやみつきになるおいしさです。
6. 鶏胸肉のレモンオリーブオイル漬け

鶏むね肉にフォークで穴を空けてからオリーブオイルで漬け込むことでしっとりとやわらかい食感になります。レモンと一緒に漬け込んでいるのでさっぱりと食べられますよ。
食欲のないときにおすすめのレシピです。
7. シビれる美味さのしっとり本格よだれ鶏
よだれがでるほどおいしいという意味に由来している「よだれ鶏」。ラー油と花椒の2つの辛さが食欲をそそりますよ。
辛いのが得意でない方は、ラー油の量を調整してみてくださいね。よだれがでるうまさ、間違いなし!
8. 和えるだけ。ねっとり甘辛「かつおアボカドユッケ」

かつおとアボカドを、韓国風のあまからユッケダレで和えたねっとりとろけるひと品です。
そのまま食べるのももちろんおいしいですが、ご飯の上にのせてユッケ丼にするのもおすすめです。卵黄とからませて食べると絶品ですよ。
疲れたときのおすすめ副菜8選
9. なすとミニトマトの和風マリネサラダ

レンジもコンロも必要なしのうれしいレシピです。なすを切って水気を取ったら、合わせ酢で和えるだけであっという間にできあがり。
漬け置くとさらに味が染み込むので、好みの具合でつけ込み時間を加減してみてくださいね。
10. トマトとホタテのきらきらジュレサラダ

フレッシュなトマトとホタテのサラダに、ゼラチンで固めたキラキラのポン酢ジュレをたっぷりとかけた、華やかなサラダです。簡単なのにおしゃれなひと品。
おもてなしにもぴったりです。玉ねぎの辛みが苦手な人は、スライスしたあとよく水にさらすと辛みが和らぎますよ。
11. やさしい旨み。山芋とろろのふわふわ揚げ出し

たっぷりすりおろした山芋とろろにひじきとにんじんを加えて揚げ、最後にだし汁をかけました。ふわふわ山芋におだしがしっかり染みた、やさしい味わいと食感のレシピです。
ジアスターゼも壊れずにいただくことができますよ。
12. おろしポン酢の焼きしゃぶサラダ

しゃぶしゃぶ肉をサッと焼き、ピリ辛のおろしポン酢をたっぷりかけたさっぱりサラダです。シャキシャキ玉ねぎと一緒にお肉がたくさん食べられる、ボリュームも大満足のおかずサラダです。
豚バラ肉は火を通しすぎずにサッと焼き、やわらかな食感に仕上げるのがポイントですよ。
13. レンジで簡単。わさびみそドレッシングの豚しゃぶサラダ

レンジで調理した豚もも肉と夏野菜を、わさび風味のドレッシングで和えたサラダです。ほのかにわさびが香るさわやかなひと品。
栄養満点で口あたりもさっぱりとしているので、食欲がないときにもおすすめですよ。
14. ほぐし鶏胸肉のモッツァレラバンバンジー

さっぱりトマトとむね肉に、ニラのソースがかかった、レンジで作れる時短レシピです。
鶏むね肉にしっかり下味を付けておくと、レンジ加熱でもしっとりジューシーな蒸し鶏に仕上がります。ニラたっぷりの塩だれはあっさりしつつもにんにくがきいた味でおいしいですよ。
15. ねぎ塩かつおのおかずサラダ

塩をまぶしたカツオの表面全体をさっと焼き、角切りにして長ねぎやレタスとあわせました。ごま油香るねぎ塩だれはあと引くおいしさです。
にんにくはすりおろすとよりパンチの効いてガツンとおいしいですよ。おつまみにもぴったりです。
16. 豚ヒレ肉ときのこのクリームスープ

脂身の少ないヒレ肉をクリームスープで煮込んだレシピです。ミルクスープのまろやさかときのこのうまみとヒレ肉がやさしいお味に仕上がっています。
牛乳、生クリームを熱しすぎると分離しやすくなるので、弱火で沸騰しないように温めてくださいね。
疲れたときのおすすめ飲み物8選
17. カモミールとレモングラスのハーブブレンドティー
体があたたまるハーブブレンドティーです。レモングラスとカモミールの香りがとてもリラックスさせてくれますよ。熱湯を使うことでより香り高く、おいしく仕上がります。
ハーブティーが苦手な方や、お子様には砂糖や蜂蜜を入れて甘くしてあげると飲みやすくなりますよ。
18. あっという間に完成。手作りミルクココアの素

ミルクココアの素はスーパーで買うイメージですよね。ですが、なんと手作りできちゃうんです。
作り方はとっても簡単。4つの材料を混ぜ合わせるだけ。多めに作っておけば飲みたい時にお湯やホットミルクに溶かすだけでおいしいココアが完成しますよ。
19. ちょっぴりビターな大人味。ホットティラミスラテ

コーヒーの上にマスカルポーネチーズ入りの濃厚クリームをのせ、ココアをたっぷり振り、まるでデザートを食べているような濃厚な味わいに!
あったかいおうちデザートドリンクでほっとひと息付いてみてくださいね。
20. スパイスココア

スパイスココアは、ココアのおいしさをさらに引き立てるスパイスを使用した、寒い日にはぴったりのあたたかくクリーミーなアレンジレシピです。
お好みでスパイスの分量を変えて楽しんでみてくださいね。
21. ココアホイップのデザートラテ
コーヒーにココアホイップをおしゃれにのせたカフェモカ風味のドリンクです。温かいコーヒーに冷たいクリームが少しずつ溶けていき、飲み心地はまさにデザートです。
さらにチョコソースをかけても、クランチチョコをのせてもおいしいですよ。お好きなトッピングでアレンジしてみてくださいね。
22. 黒ごまの豆乳ラテ

豆乳ラテに、黒ごまの香ばしい風味をプラス。コーヒーのほろ苦さが引き立ちます。コーヒーは濃いめに入れるのがポイントです。
黒ごまが底にたまりやすいので、よくかき混ぜて飲んでくださいね。お好みで、砂糖を黒糖や蜂蜜に変えてもおいしくいただけますよ。
23. はちみつみかんラテ

家庭によくあるみかんを使った、一風変わったラテ。みかんのさわやかな香りとはちみつのやさしい甘さが包み込んでくれるおいしさです。
おもてなしにもぴったりのドリンクですね。みかんの果汁をたっぷりしぼってめしあがれ。
24. きなこカフェラテ

きな粉の香ばしさとコーヒーのほろ苦さが絶妙にマッチしたドリンクです。きな粉と粉糖(グラニュー糖)を混ぜて作ったきな粉シュガーはほかのドリンクにも使えそうですね。
きな粉をたっぷりと入れた方が、きな粉の香りがしておいしくいただけますよ。
疲れたときのお菓子は要注意

疲れているとついつい食べ過ぎてしまうお菓子。ですが、お菓子の食べ過ぎは血糖値が高くなり、余計に体が疲れる原因となります。
さらに油っぽいお菓子は消化に時間がかかってしまうため、胃の調子も悪くなることもあります。疲れているときのお菓子は食べ過ぎないよう注意しましょう。(※15,16)
疲れたときには自分なりのリフレッシュ方法を
季節の変わり目は疲れやすいといわれている時期。いろいろな食品をまんべんなく食べることが疲労回復につながりますよ。
食べ物で身体をいたわってあげるのはもちろん、お風呂や読書、ウォーキングなどのリフレッシュ方法もいいですね。自分にあった方法で疲れた自分をいたわってあげてくださいね。
(2019/10/3参照)