アボカドは栄養の豊富さから「森のバター」や「食べる美容液」などといわれていますよね。具体的にどんな栄養が含まれているかご存知ですか?健康にも美容にも積極的に摂りたい成分ばかり。この記事ではアボカドに含まれる栄養とその作用、効率的に栄養を取り入れるレシピもあわせてご紹介します。
この記事について教えてくれたひと

管理栄養士 / i_ma
大学卒業後、保育園にて勤務し離乳食と幼児食の献立作成や調理を経験。現在は4歳と2歳の兄弟を大騒ぎで子育て中です。
アボカドの栄養や効能は?

ビタミンE
アボカドは抗酸化作用をもつビタミンEを100gあたり3.3mg含んでいます。ビタミンEは、動脈硬化を起こしやすくする過酸化脂質が作られるのを抑えるはたらきがあり、血管の健康を保つ作用があります。
また細胞の酸化を防ぐため、老化防止に役立つとされていますよ。(※1,2,3)
食物繊維
食物繊維には、コレステロールやナトリウムの排出を促したり、食後血糖値の上昇を抑える作用をもつ水溶性食物繊維と、大腸を刺激してぜん動運動を促す不溶性食物繊維があります。
アボカドの食物繊維は100gあたり5.3gで、水溶性と不溶性がどちらも含まれており、腸内環境の改善や整腸作用に役立ちますよ。(※1,4)
葉酸

アボカドには100gあたり84µgの葉酸が含まれており、果物のなかでも豊富。特に妊娠を望む女性や妊婦さんは積極的に摂りたい栄養です。
葉酸は赤血球や細胞の生産、再生を助け、身体の発育に役立ちます。細胞の分裂や成熟にも大きくかかわるため、特に胎児にとっては重要な栄養成分といわれていますよ。(※1,5)
オレイン酸
オレイン酸は植物や魚の脂に含まれる不飽和脂肪酸の一種で、血液中のLDL(悪玉)コレステロールを減らすはたらきがあるといわれています。
アボカドは脂質が100gあたり18.7gあり果物としては多く、「森のバター」とも呼ばれています。その脂質のなかでも、オレイン酸を含む一価不飽和脂肪酸が10.82gと豊富。バターと呼ばれていても、良質な脂質を摂ることができるのが特徴ですよ。(※1,6)
カリウム
カリウムは細胞内の水分バランスを保ったり、心臓や筋肉のはたらきの調節など、体内を一定の状態に維持するのに役立っています。また腎臓では余分なナトリウムの排出を促進するため、血圧を下げる作用があるといわれています。
アボカドには100gあたり720mgのカリウムが含まれており、同じ果物ではカリウムが多いといわれるバナナの倍量に値しますよ。(※1,7)
アボカド一個(200g)あたりの栄養価は?

エネルギー量……374kcal
たんぱく質……5.0g
脂質……37.4g
炭水化物……12.4g
食物繊維……10.6g
糖質……1.8g
ナトリウム……14mg
カリウム……1440mg
カルシウム……18mg
鉄……1.4mg
ビタミンA
(レチノール活性当量)……12µg
ビタミンE……6.6mg
ビタミンB1……0.20mg
ビタミンB2……0.42mg
ビタミンB6……0.64mg
葉酸……168µg
ビタミンC……30mg
(※1)
アボカドはギネスブックに「もっとも栄養価の高い果実」として登録されているんです。果物としては脂質が多く約20%含まれていますが、オレイン酸やリノール酸などの不飽和脂肪酸がほとんどを占めています。(※1,6)
良い脂質を含みますが、その分エネルギー量も高くなりますので食べすぎには注意しましょう。
糖質が少なく、食物繊維やビタミンE、B群、カリウムなどもバランスよく含み、健康にも美容にもうれしい栄養を摂ることができますね。(※6)
アボカドの栄養を効率的に取り入れるコツ

アボカドのビタミンEは脂溶性。そのため、油と一緒に調理するとビタミンEの吸収を助けてくれます。また脂溶性ビタミンは加熱しても壊れないので、油と調理するのがおすすめです。てんぷらやフリットのように揚げ物にしたり、生のまま好きなオイルやドレッシングで和えると効率よく脂溶性ビタミンを摂ることができますよ。
また、ビタミンB群やビタミンCなどの水溶性ビタミンやカリウムは水に溶けてしまいますので、ジュースやスープなど水を加えて調理し、汁ごと食べて栄養を逃さないようにすることもポイントです。(※7,8)
アボカドの選び方

食べごろのアボカドを見極めるポイントは、色は黒に近い緑色で、触ったときに硬すぎずやわらかすぎず少し弾力のあるものを選ぶといいですよ。
また、へたがついていて実との間に少し隙間のあるものは完熟し食べごろのサインといわれています。選ぶときには触感と、へたの部分もチェックしてみてくださいね。
アボカドの保存方法

食べごろのアボカドは、ポリ袋に入れて冷蔵庫で保存しましょう。数日たつと果肉が黒くなる低温障害を起こしやすくなるので2、3日の間に食べるようにしてくださいね。
まだ表皮がカチカチで、未熟なアボカドの場合は紙袋に入れて常温で数日おいておくと熟成されます。早く成熟させたい場合は、バナナやりんごなどエチレンガスを発生する果物と一緒に袋にいれておくと熟成がすすみますよ。熟したものは冷蔵庫で保存してください。
また、切ったアボカドは、切り口にレモン汁やオリーブオイルを振りラップでぴっちり密閉して保存しましょう。冷蔵庫または冷凍保存もできますよ。
アボカドの栄養をもっと取り入れるおすすめレシピ5選
1. さっぱり食べられる♪ トマトとアボカドの韓国風ごま和え

ピリ辛のたれで和えるだけのおかずにもおつまみにもなるひと品です。ごま油を使用することで脂溶性のビタミンも効率良く摂取できます。
また、トマトに含まれるビタミンAやビタミンCと一緒に摂ることで、アボカドのビタミンEの抗酸化作用をさらに高める相乗効果があるといわれています。トマトの赤い色素成分であるリコピンも抗酸化作用が強いことで知られていますよ。(※9,10,11)
2. 濃厚。アボカドとじゃがいもの冷製ポタージュ

アボカドとじゃがいもでとろとろ濃厚なポタージュです。ゆでたじゃがいも、豆乳と合わせてブレンダーにかけるだけの手軽さですが、腹持ちもよいですよ。
じゃがいもや豆乳もカリウムの多い食材ですので、ポタージュにすると無駄なく食べることができます。じゃがいもをゆでると栄養の損失が気になる……というときは蒸すか電子レンジで加熱するとよいですよ。(※12,13)
3. 見た目も美しく。サーモンとアボカドのサラダ生春巻き

見た目も華やかでおもてなしにもおすすめの生春巻きのレシピです。魚介類に多く含まれるビタミンB12は、アボカドに含まれる葉酸と協力して赤血球の生産を助けるはたらきがあるといわれています。
スモークサーモンには塩分が100gあたり3.8gありますので、しょうゆのつけすぎには注意してくださいね。(※5,14)
4. 止まらない組み合わせ。アボカド納豆サラダ
納豆とアボカドの組み合わせは味はもちろんですが、おなかにもよいコンビです。
腸内環境を整えるには、善玉菌とよばれる菌を含むものと、善玉菌のエサとなるものを一緒に摂るとよいといわれています。発酵食品である納豆には善玉菌が含まれ、アボカドには善玉菌のエサとなる食物繊維が豊富なので、あわせて摂ることでより腸内環境を整えることを助けてくれますよ。(※15)
5. 意外なデザート♪ アボカドアイス

アボカドでアイス……意外な感じがしますが、アボカドも果物です。作り方は簡単で、材料を入れてもみこむだけ。
お好みでナッツをトッピングすると食感も楽しめ、満足感あるデザートになりますよ。
見極めて保存も調理も効率的に!
ギネスブックにも登録されるほどの豊富な栄養を含むアボカド。知れば知るほど食べたくなってきませんか……?
スーパーで安く売られていたら、状態を見分けてすぐ食べる分、追熟させる分と分けて買っておいてもよいですね。美容にも健康にもよく、調理もしやすく、ついついたくさん食べてしまいそうになりますが、カロリーも高いので食べすぎには気をつけてくださいね。
(2020/1/3参照)