ただ卵をゆでるだけなのに、なかなか思うような仕上がりにならないゆで卵。シンプルでいてじつはとっても奥深いですよね。この記事ではたまごソムリエの友加里さんに聞いた、絶対に失敗しないゆで卵の作り方を紹介します。ゆで時間研究、時間別おすすめの食べ方も必見です♪ 目指せゆで卵名人!
ゆで卵って、奥深い。

10個中2個失敗、うまくむけずボロボロ、半熟を通り越して固ゆでになってしまったり……と、シンプルでいてじつは奥深いゆで卵。ただゆでるだけと思ったら大間違い!理想通りのゆで卵を作るためには、いくつかのコツが必要のようです。
そこで、たまごソムリエの友加里さんに絶対に失敗しない作り方を教わりました。半熟から固ゆでまでをマスターできるゆで方と、ゆで時間別のおすすめの食べ方をご紹介します♪
教えてくれた人

料理研究家 / たまごソムリエ友加里さん
2013年、イタリアンレストランに勤務しながら調理師免許を取得。 同年、日本卵業界が認定する「三つ星たまごソムリエ」の資格を取得。 その後、卵料理の研究を重ね、2015年にYouTubeチャンネル『たまごチャンネル Tamago Egg cooking【卵】』を開設。 2016年に卵料理レシピ本「たまご大好き」を出版。 同年、日本テレビ「得する人損する人」の番組で、でたまごのスペシャリスト「タマミちゃん」として出演。 さまざまなテレビ・ラジオ・雑誌などで卵のスペシャリストとして情報を発信し活動している。
ゆで卵の作り方を教えて!友加里先生

絶対に失敗しないゆで方
適したサイズと保存方法は?
りなkitchen「友加里先生、今日はよろしくお願いします!まずは、卵選びから教えてください。S・M・Lのどのサイズがゆで卵には適していますか?」
たまごソムリエ友加里さん(以下、友加里さん)「Mサイズを使うといいですよ!黄身と白身のバランスが一番いいんです。ちなみに、卵は尖ったほうが下になるように保存します。尖ったほうは強度が高く、丸いほうには“気室”があります。丸いほうを下にすると黄身と気室内の空気が触れやすく、細菌が入り込む可能性が高くなってしまうんです」
りなkitchen「なるほど〜。卵には保存に適した向きがあるんですね!そうそう。ゆで卵を作るとき、常温に戻した卵を使うか、冷蔵庫から出してすぐの冷たい卵を使っていいのかいつも悩むんです……。どちらがいいのでしょうか?」
友加里さん「冷蔵庫から出してすぐの冷たいものを使ってOKです。常温に戻すには時間がかかってしまうので、時間短縮!」
りなkitchen「時間短縮、思い立ったらすぐに作れる手軽さ、大事ですよね!」
水からゆでる?沸騰してからゆでる?

りなkitchen「こちらは意見が分かれるところかと思うんですが、卵は水からゆでるのか、沸騰してからゆでるのか、どちらが正解なんですか?」
友加里さん「沸騰してからゆでます。水からゆでる場合は、水の温度・卵の温度・ゆでる環境など、その時々で加熱時間が変わってしまうのでおすすめしません」
りなkitchen「沸騰したところに冷たい卵を入れるんですね!今まで水に卵を入れて火にかけて、その後は放置していました……(笑)。ゆでている時にかき混ぜる、とよく聞くのですが、かき混ぜる必要はあるのでしょうか?」
友加里さん「卵の黄身が中央になるように、断面を綺麗に作りたい場合はヒビが入らないようにやさしくかき混ぜるといいです。転がすことで黄身が中央に寄りやすくなります。同じ状態で放置しておくと、黄身が端っこに寄ってしまうんですよ……!」
りなkitchen「確かに、いつも作るゆで卵は黄身が上だったり下だったりと、偏りが激しかったです(笑)。転がすと遠心力で黄身が中央にくるんですね〜」

何か調味料を入れる?上手にむくには?
りなkitchen「いろいろな作り方があると思うのですが、お酢や塩、砂糖など、友加里先生はゆでる際に何か特別な調味料を入れていますか?」
友加里さん「私は塩を入れていますよ!塩には、タンパク質を凝固させる効果があるんです。冷たい卵を沸騰したお湯に入れると、温度差でヒビが入りやすくなります。もし卵にヒビが入って白身が飛び出てきてもすぐに固まってくれるんですよ♪」
りなkitchen「ふむふむ、塩ですね!割れてしまっても大丈夫なように考えられているんですね。そのほか、特別なポイントはありますか?」
友加里さん「殻をむくときは、一カ所にしかヒビをいれないことがポイント。細かくヒビを入れるより、一カ所だけ大きくヒビを入れたほうがきれいにむけます」
りなkitchen「今までいかに細かくヒビを入れられるか勝負、だと思っていました……(笑)。友加里先生、ありがとうございました!」
正しい作り方でゆで卵に挑戦!
それではいざ、実践。失敗せずにきれいなゆで卵が作れるか……?
1. 冷蔵庫から出したばかりの冷たい卵を使う

使用する卵は、冷蔵庫から取り出してすぐの冷たいもの。鍋には卵が浸かるくらいの水を入れて沸騰させます。
2. 沸騰したら塩を加え、卵をそっと入れる

沸騰したら塩小さじ1杯を加え、火は弱火に。お玉で卵をそっと入れます。
3. やさしくかき混ぜながらゆでる

今回は黄身を中央にしたかったので、菜箸やお玉などで、卵を傷つけないようにやさしくかき混ぜながらゆでました。
Mサイズの卵を半熟に仕上げる場合、お湯に入れた時点から7分間ゆでます。ちなみにLサイズの卵だとゆで時間は7分半だそうです。
4. 10分間冷やす

取り出して、冷水や氷水などで10分間冷やします。たくさんまとめてゆでるときは水の温度がぬるくならないように、小分けにして冷やしたほうがよさそうです。
5. 一カ所にだけヒビを入れてからむく

お尻のほうに軽くヒビを入れます。

薄皮ごと一カ所むき、そこから親指の腹を使って卵をなでるように薄皮ごと殻をむいていきます。ツルッときれいにむくことができましたよ♪
あなたの好みはどれ?ゆで卵研究

半熟のゆで時間7分から、1分ずつゆで時間を長くしてみました。7〜12分と、段々黄身がしっかりと固まっていくのがわかりますよね。料理に合わせてゆで時間を変えたり、気分や好みで調整したりできますよ♪ 覚えておいて損なし!
ゆで卵6段階別、おすすめの食べ方
ゆで時間7〜12分、それぞれのおすすめの食べ方をご紹介します。
【ゆで時間7分】鶏と卵の甘辛煮

半熟卵はそのままでもご飯にのせて醤油やねぎをかけて食べたりするのもおいしいですが、煮込み料理や揚げ物など、さらに火を通す料理にぴったりです。半熟なので、さらに火を加えてもしっとりといい具合に仕上がりますよ♪
煮物は鶏もも肉1枚と人参を、みりん・醤油各大さじ3杯、砂糖大さじ2杯、水80mlで煮込み、最後に半熟卵といんげんをさっと加えました。
【ゆで時間8分】味玉

ゆで時間8分も、まだまだ半熟。じっくりと中まで味を浸透させる味玉にむいています。
卵3個を、醤油大さじ3杯、砂糖大さじ2杯にひと晩漬けました。保存袋に入れるとしっかりと漬かります。ゆで時間7分の卵でも作れますよ♪

漬け汁と共にご飯にのせるのがおすすめ♪ 思わず掻き込みたい衝動に駆られます!
【ゆで時間9分】タルタルソース

ゆで時間9分は、中は半熟だけれどまわりが少しずつ固まってきた頃合いです。半熟さも残しつつ仕上がった卵は、タルタルソースにぴったり!絶妙なとろとろ具合になるのです。
ゆで卵2個を粗みじん切りにし、刻んだピクルスやらっきょう、たくあんなどを、マヨネーズ大さじ3杯、砂糖小さじ1杯で和えます。

甘酢チキンは、鶏もも肉1枚に醤油・酒各小さじ1杯で下味をつけ、片栗粉大さじ2杯をまぶしたものを多めの油で揚げ焼きに。油を拭き取り、砂糖・みりん・醤油・酢を大さじ1杯ずつ加え、絡めています。とろとろなタルタルソースと相性抜群です!
海老フライやカツなどの揚げ物、ゆでたじゃがいもやサラダにもよく合いますよ♪
【ゆで時間10分】卵サンドイッチ

ゆで時間10分は、黄身がだいぶ固まっていますがしっとりさも残っている仕上がりです。
卵サンドイッチにはパンに負けないようにしっかりとゆでた卵がむいているのですが、どうしてもパサパサになってしまいがち。ゆで時間10分の卵は、しっとりさが残っているので卵サラダにピッタリなんです。

ゆで卵2個を粗みじん切りにし、マヨネーズ大さじ2杯、砂糖小さじ1杯、塩胡椒少々と混ぜます。バター(マーガリン)を塗った食パンにたっぷりとサンドすれば、卵の存在感大!なふわとろ卵サンドのできあがりです。
【ゆで時間11分】カラフルサラダ

ゆで時間11分は黄身がしっかりと固まっていますが、ほのかにしっとりしていて形が崩れにくい!スライスしやすく、とても扱いやすいのでグリーンサラダやポテトサラダのトッピングにピッタリです。
スライスした卵をパンにのせてサンドイッチにするのもおいしいですよ♪
【ゆで時間12分】ピリ辛味噌ディップ

ゆで時間12分は、ザ・固ゆで卵。塩やマヨネーズをつけて食べる人が多いですよね。今回は、あっという間にできるイチオシのディップを紹介します。
マヨネーズ大さじ1杯、味噌小さじ1/2杯を混ぜたものを卵にのせて、七味唐辛子、小ねぎを散らすだけ!お酒にもご飯にも合いますよ。
今日からあなたもゆで卵名人!

ゆでるだけという、シンプルだからこそ奥が深いゆで卵。いつでも想像した通りの仕上がりで、自分好みのゆで卵が作れたらうれしいですよね!失敗しない方法とベストなゆで時間で、ゆで卵をマスターしちゃいましょう♪