鮮魚目利きのエキスパート集団「鮮魚の達人」代表の山根さんに、本当においしい魚の食べ方を教わる連載。第2回は、魚料理の基本「塩焼き」のコツをご紹介します。意外なことに、ただ魚に塩を振って焼くだけでは不十分なんだとか!その理由とは……!?
プロ直伝!魚の「塩焼き」をおいしく仕上げるコツ

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ご家庭で魚を塩焼きにするとき、どのように焼いていますか?パラっと塩を振って、じっくり焼いて……一般的な魚の焼き方ですが、実はこの焼き方ではおいしさを120%引き出せていないんだとか!
魚は「塩水」でうまみアップ!

今回は、魚の「塩焼き」について教わります!料理名の通り、魚に塩を振って焼くだけの簡単な料理だと思っていましたが……コツなんてあるんですか?
▶魚のにおいを抑える
塩水に魚をつけると、浸透圧で魚の余分な水分が抜けます。この時、生臭さの原因となる「トリメチルアミン」などの成分が水分と一緒に抜けるのです!
▶キュッと身がしまってうまみアップ!
魚の余分な水分が抜けると、身がキュッとしまってくずれにくくなります。さらに、魚の味の成分であるグルタミン酸が増えてうまみがアップ!食感もうまみも、ぎゅっと密度の高い味わいを楽しめるんです。
塩焼きにぴったりなのは「あら塩」!
塩焼きは、どんな塩を使うかも重要。山根さんによると「ミネラル豊富な岩塩で作るとまろやかな味わいに仕上がりますが、塩焼き用の塩水にはお水の10%量もの塩が必要なので、あまり適しません」とのこと。

鮮魚の達人直伝!「塩焼き」の下準備
塩水を作って、魚に満遍なく塩をしみこませる方法をご紹介します。基本的な方法は、頭のついた魚も切り身も同じ!
▶用意するもの

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・お好みの魚(今回はマアジを使用しました)
・塩…水の量の10%の分量
・常温の水…魚がひたる程度
・バットなど深さのある器
・キッチンペーパー
マアジは下処理されていないそのままの状態で店頭に並んでいることが多いので、ウロコや内臓取りなどの下処理をするのが難しい場合はお店の担当の人にお願いしましょう。
▶「立て塩」のやり方

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お鍋やバットなどに10%濃度の塩水を作ります。
2. 魚を塩水にひたす

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①の塩水に、下処理済みの魚をひたします。
3. 魚の目を確認する

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頭のついた魚は、10分ほどで目玉の真ん中に白い点が現れます。厚さ3cmくらいまでの切り身の場合は15分ほどで表面がヌルヌルしてくるので、目安にしましょう。

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塩水から取り出し、キッチンペーパーで表面を軽く拭き取ります。

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すぐに焼かない場合は、キッチンペーパーで2〜3重に包み、お皿やバットにのせて冷蔵庫へ。冷やしている間も臭み成分をふくんだ水分が出るので、ペーパーを取り替えましょう。
▶ポイント
・塩水につけると、臭み成分をふくんだ水分が出るので拭き取りましょう。
・養殖のブリやタイなど、脂ののった魚は塩分が入りづらいので、様子を見ながら塩水につける時間を調節しましょう。
魚の「塩焼き」のコツ
「塩焼きなら備長炭を使って七輪で焼くのが最高なんだけどね!」と山根さん。ぜひ食べてみたいですが、今回は家庭で手軽に扱える器具を使って最高の味わいに仕上げる方法をご紹介します。
▶焼き方

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1. 切り身や開きは皮が上になるようグリルにならべます。
2. グリルのふたを閉めて着火し、皮の表面が乾くまで30秒〜1分間加熱します。
3. 皮面が下になるようひっくり返して、ふっくら焼きあがるまで加熱します。
▶ポイント
・はじめに皮の表面を乾かすことで、網に張り付き破れるのを防ぎます。
・焼きがったら、すぐにコンロから取り出しましょう。庫内に入れたままにしておくと、遠赤外線で温められて水分が抜け、パサパサになってしまいます。
・コンロのヒーターが上下についている場合は、③でひっくり返さずに放置すればOK。上面だけについている場合は、皮表面に焦げ目がついたら裏返します。
塩水を使って極上の「塩焼き」に!
これまで、魚に塩を振りかけて焼いていたという人が多いのでは?ムラなく味がついてうまみや食感もアップする、塩水を使った「塩焼き」なら、水っぽさのないふっくらジューシーな味わいに感動するはず……!
監修者プロフィール

「鮮魚の達人協会」代表 山根博信さん
鮮魚目利きのエキスパート集団「鮮魚の達人協会」の代表。この道30年以上の経験と情熱により仲卸業の枠を超え、量販店で店頭販売の指導やサポートを通して魚食文化の普及に尽力している。TV、ラジオ、雑誌などメディアへの出演も多く、注目を集めている。