梅雨は雑菌が繁殖しやすく、キッチンが不衛生になりやすい季節です。本記事では、ダスキンで衛生管理コーディネーターをしている平良朋美さんに、キッチンで発生する雑菌の条件や、対策方法、きれいなキッチンづくりのポイントなどをお聞きしました。今すぐ実践できるものばかりですよ。
キッチンの雑菌対策をプロが伝授!

湿気が多く気温が高い時期、キッチンからイヤな臭いがしたり、ジメジメとして不衛生に感じたりすることはありませんか?そんなときは、しっかりと雑菌対策をすることで、清潔なキッチンがキープできますよ。
本記事では、ダスキンで衛生対策のプロとして活躍している衛生管理コーディネーター・平良朋美さんに、きれいなキッチンを保つ方法を教えていただきました!
キッチンに潜む雑菌。繁殖の原因や対策方法は?

キッチンで雑菌が繁殖する3つの条件
キッチンは食事を作る場所。目に見えない雑菌を知らずに触り、体内に入れていると思うと怖いですよね。まずはキッチンで雑菌が繁殖する3つの条件について伺います。
「発生・繁殖する条件は『食品のゴミ』『水分』『温度』の3つです。雑菌は1つの場所から勝手に増えるのではなく、人の手、洗い残し、雑巾など、何かを媒介して増えていきます。環境が整っていないキッチンはイヤな臭いがしやすかったり、不衛生な状態になりやすかったりしますよ。
とくに湿気が多く、気温が高いこの時期は要注意。水分が残ったままで、温度が15℃以上になると雑菌が繁殖しやすいんです」
繁殖させない3原則
「知らず知らずのうちに体に進入している雑菌が起こすのは、軽い腹痛から食中毒までレベルに差があります。人の傷から繁殖するのは黄色ブドウ球菌が多いですね。食中毒の原因でよく挙げられるのは、牡蠣(2枚貝)からノロウィルス、魚の切り身に潜むアニサキスといった寄生虫、鶏卵の殻についているサルモネラ菌、生肉のカンピロバクターなどです。
もちろん皆さん気をつけているとは思いますが、気づかないうちにそれらの雑菌を広げ、見えないところで繁殖しています。対策に大切なのは、『つけない』『増やさない』『やっつける』の3原則。この3原則をおこなうためには、きれいなキッチンづくりが欠かせません!カビも繁殖しやすい季節なので、対策をすると予防になりますよ」
ここからは、“雑菌が繁殖する3つの条件” “繁殖させない3原則” をもとに、きれいなキッチンづくりのポイントを教えていただきます!
5つのポイントできれいなキッチンをキープ!
その1. ドライメンテを習慣化する

「雑菌が好きな水気を残さないように、ドライメンテをおこないましょう。実はレストラン等でも推奨されている方法です。水が乾いていく間にも雑菌は増えていくため、とにかく水滴を残さないことが大切。
濡れたお皿を放置しない、作業台やコンロまわりは濡れたら拭き上げるなど、その都度ドライメンテをおこなうと雑菌の繁殖を防ぎ、きれいをキープできます。
箸立て、炊飯器のフィルターまわり、水切りかごの受け皿なども水が溜まりがちなので、こまめに拭き上げをしてください。習慣化できるとベストですね」
習慣化と聞くと面倒くさそうですが、実はとても効率的なやり方なんだそう。たしかに、まとめてやるのは億劫になるかも……。その間放置している分、雑菌が増えていると思うと恐ろしいです!
その2:生ゴミはその都度処理

「できれば触りたくない排水溝。ヌメヌメすることがありますが、実はあれ自体が雑菌なんです。食品は15℃以上になると腐り始めたり、ハエがたかったりします。
ただ、排水溝は常に水が溜まっていてドライメンテできない場所。せめて排水溝ネットには何も残さないように、こまめに掃除したり、毎日ネットを取り換えたりしましょう。
三角コーナーや排水溝ネットが満杯になるまで生ゴミを放置……これはNGです。その日のうちに生ゴミを処理してください。生ゴミ専用の袋なら、その都度捨てられるので便利ですよ」
その3:スポンジの使い分けで雑菌の繁殖を防ぐ

「スポンジは食材のカスが繊維に入り、常に水気を帯びているため、雑菌が繁殖しやすいんです。スポンジは3つで使い分けると良いですよ。
直接口につける食器やコップは新しい1軍スポンジで洗う、フライパンや調理器具についたコゲや頑固な汚れなどに使うのは2軍スポンジ、シンクまわりの掃除用には使い込んだ3軍スポンジというように分けてみましょう。私自身もこの方法を実践しており、3軍としての役目を果たしたら取り替えをします。
ここで注意してほしいのは、スポンジ同士が触れ合う保管方法だと、雑菌が移ってしまうということ。スポンジの水気をできるだけ絞り、離して置くのがポイントです!」
その4:ふきんも要注意!常に清潔な状態に

「拭き上げに使用したふきんには、雑菌が付着。そのまま数日使い続け、別の場所に使用すると、ふきんを媒介して雑菌が広がってしまいます。
シンク用、テーブル用など場所ごとに使い分けをしましょう。長くても1日使ったら取り替え、使用済みのものは必ず洗ってから干すこと。乾燥させないと、雑菌が増殖します。
使い分けに便利な方法としてあげられるのが、タオルの色分け。赤はシンク、青はテーブル用といったように分かりやすくしておくと安心ですね」
その5:洗い桶は使用後に洗うのが鉄則

「洗い桶に小さな穴がいくつか開いてるんですが、何のためか知っていますか?あれは、つけおき洗いで雑菌が繁殖しないように、水を常に流しておくためのものなんです。
食器を洗い桶に入れたままにしておくと、中の水が雑菌だらけになってしまうことも。使い終わったあとは桶をしっかり洗い、ドライメンテをしてください。
食器やお弁当箱を漬け置きしている場所に、新しい洗い物を混ぜてしまうのもNG。繁殖している雑菌の中に、まだ雑菌が増えていない食器を入れているイメージです。もちろん雑菌を付けないほうがいいので、別にして順番に洗いましょう」
教えていただいた対策は、まさに『つけない』『増やさない』『やっつける』の3原則を実践している感じでした。最後に、キッチンをきれいに見せるポイントを伺います!
キッチンをきれいに見せるワンポイントアドバイス
蛇口やシンクまわりを光らせる

「水道の蛇口やコンロまわりのステンレス部分は、磨けば光るポイントです!これを意識するだけで、レストランのようにピカピカなキッチンになります。
“ひと作業終わったあとに、汚れや水滴がついていたら拭く” を習慣化すると、輝きがくすまず、清潔さがキープできますよ。その際、ふきんの使い分けもお忘れなく!」
見えるところは重点的に整理

「パッと見でラベルや収納の置き方がそろっていると、シンプルで整頓されて見えます。レストランに行ってキッチンがごちゃごちゃしてたらイヤですよね。それと一緒でおうちでも見栄えは大事です!
整理や掃除をしやすくするためにも、いらないものは置かないこと。あとは、ケースやラックなどを利用して、収納をわかりやすくしましょう。整理や掃除がしやすいキッチンは、汚れも溜めにくくなりますよ」
雑菌を寄せ付けないピカピカなキッチンづくり

衛生対策のプロに教えていただいたキッチンをきれいにする方法。
一週間のうちで掃除する曜日を作っても、急な予定で、その通りにいかないこともありますよね。だからこそこまめな掃除を習慣化させることが大切です。
雑菌の繁殖条件『食品のゴミ』『水分』『温度』を満たさないキッチンづくりを心がけ、レストランのようなピカピカなキッチンを目指しましょう!