今東西、誰かのリアルな人生から出てきた言葉は、やっぱりドラマチックで感動する。話題のブログをのぞくような気軽な感覚で、エッセイ本を開いて心を潤そう! 愛情や対人関係など、各ジャンルごとに書籍PRがおすすめの5冊を厳選。
CONTENTS
【自意識】
他人に対するはにかみや恐れ、みっともなく赤くなる、ぎくしゃく、失語症、傷つきやすさ、それらを早く克服したいと願っていたのだけれど、それは逆であって、人を人とも思わなくなったりこの世のことすべてに多寡をくくることのほうが、ずっとこわいことであり、そういう弱点はむしろ一番大切にすべき人間の基本的感受性なのだった。

『一本の茎の上に』
茨木のり子著
ちくま文庫 660円
【愛情】
膝にのせると、体を丸めて、ちいさなちいさな頭を私の手の甲にぽとりと落とし、眠るではないか。今までゆきずりの猫しかさわったことのない私は、感動のあまり泣きそうになった。なんてかわいいのだ。ああ、なんて、なんて、なんて。

『今日も一日きみを見てた』
角田光代著
角川文庫 572円
【生き方】
なぜ、友達に愉快なヤツだと思われる必要があるんだろう。こういうタチの人は自動的にみんなに気をつかって、サービスしてしまうんだろうけれど。それは他人のためというより、つまりは自分の立場をよくしたい、自分を楽なポジションに置いておきたいからだということをもっとつきつめて考えてみた方がいい。

『自分の中に毒を持て〈新装版〉』
岡本太郎著
青春文庫 814円
【ユーモア】
私の人生を見下ろしている神様は、オメーの人生そんなはずねえからな、と、本当に絶妙なタイミングで釘を刺してくる。

『そして誰もゆとらなくなった』
朝井リョウ著
文藝春秋 1540円
【対人関係】
相手に伝える言葉はローマの食事のようにシンプルであれ。ご大層なものをつくりあげようとしなくていい。ただ、テーブルに載せればいいだけ。

『食べて、祈って、恋をして〔新版〕』
エリザベス・ギルバート著
那波かおり訳 ハヤカワ文庫 1320円
取材・原文/石井絵里 ※BAILA2022年11月号掲載