出汁や煮物に欠かせない、旨みの宝庫「昆布」。昆布を使って食材を巻いた「昆布締め」が、簡単で料亭の味わいとにわかにブームになっています。チーズやこんにゃくなど、どこの家庭にでもある食材を使った、「変わり昆布締め」の作り方をご紹介します。
昆布の旨みぎゅっ!「昆布締め」のすゝめ
かつお節や干ししいたけと並び、日本の旨みの代表食材でもある「昆布」。おでんや佃煮など、昆布そのものを楽しむ料理のほかに、古くから日本料理で使われてきたのが「昆布締め」の技法です。
昆布が食材の余分な水分を吸収し、逆に昆布の旨みが食材に浸透して、得も言われぬおいしさに変化します。
今回はどこのご家庭にでもある、チーズを使った昆布締めのレシピをご紹介します。
「チーズの昆布締め」の作り方
ほかの食材でも基本の作り方は一緒です。昆布に巻いて時間を置くだけなので、とてもカンタン!
材料
・モッツァレラチーズ……1個
・昆布……1~2枚
作り方
昆布をサッと水にくぐらせ、まな板に並べてしんなりとするまで戻します。
水に浸けたままにすると、水分を吸いすぎて昆布締めには向きません。
食材が負けるくらいの固さになるまで、水分を少しずつ追加しながら戻します。
チーズは水分をふき取り、5ミリの厚さにスライスし、重ならないように昆布に並べます。
チーズが並びきらない場合、一層目の上に昆布を置き、さらにチーズを重ね、最後に昆布で覆います。
ほかの食材を昆布締めするときも、あらかじめスライスすると味が染みやすくなります。
全体をしっかりとラップで包み、冷蔵庫でひと晩寝かせます。
ちょうど24時間置いたものがこちらです。
昆布をはがすとうっすらと色が付いていて、昆布が水分を吸ったのが見た目にもわかります。

上:昆布締め前
下:昆布締め後
昆布締めの前後で比べると、明らかにサイズが小さくなったのがわかりますね。
さっそく試食してみます。
チーズの昆布締めをスライスし、オリーブオイルと塩をぱらりと振りかけて、シンプルなチーズだけのカプレーゼで試食。
チーズの香りに加え、昆布の磯の香りが漂って、それだけでも食べる前からおいしいのがわかります♪
普通のモッツァレラチーズと比べて、かなりもっちりとした食感。昆布が水分を吸っているので、チーズ本来の味わいがぎゅっと濃くなっている印象です。
さらに昆布にもともと含まれる塩分のおかげで、塩はかなり少なめでも充分おいしくいただけます。
元の食材に多少水分があったほうがいいので、チーズのなかではモッツァレラチーズが一番味の変化がわかりそうです。
いつもの食材が激変!昆布締めアレンジ
1. シャキシャキ食感がたまらない!「こんにゃくの昆布締め」
おでんの黄金コンビ、昆布×こんにゃく。
こんにゃくは両面に細かく隠し包丁を入れ、熱湯で5分ほどゆでて臭みを抜きます。
さらに、フライパンに移してピチピチと音がするまでしっかりと乾煎りして水分を飛ばしておきましょう。
5ミリの厚さにスライスして昆布に並べ、ラップでしっかりとくるんで冷蔵庫でひと晩置きます。

上:昆布締め前
下:昆布締め後
仕上がりの前後を見れば、その変化は歴然!
締める前よりも色が濃くなり、ほんの少し縮んでいます。
わさびとしょうゆを少しつけて、刺身こんにゃく風にいただきました。
本物の刺身こんにゃくのジューシーな食感とは違って噛みごたえがあり、昆布の旨みもしっかりと吸っているので、おつまみ感覚です。
これまで板こんにゃくをそのまま食べたことはなかったですが、昆布締めにすれば立派なおつまみに。カロリーも気にせず楽しめるのもうれしいですね。
2. おつまみにお弁当に♪ 「半熟卵の昆布締め」
意外なところでは、卵を使った昆布締めがおすすめ。
お好みのゆで加減でゆでた卵を昆布で巻き、ひと晩じっくりと味を含ませます。卵独特の硫黄臭がなくなり、代わりに昆布のいい香りをまといます……!
昆布に含まれる塩分も適度に卵に移るので、このままでも充分おいしいんです♪
これならすぐできる!昆布締めにハマりそう
昆布締めのコツさえつかめば、どんな食材でもチャレンジできます。
食材の旨みに昆布のグルタミン酸が加わると、単なる足し算ではなく新しいおいしさが生まれるのが、昆布締めの魅力。
奥深い昆布締めの世界、一度はまるとクセになりますよ。