03.18Wed/水

LOCARI(ロカリ)

体のなかの不安やトラウマを解放する7つのポーズ

不安やトラウマが体のあちこちにため込まれていることがある。これを解き放つためのポーズを、コリーン・セッドマン・イーが、新しい回想録『生きるためのヨガ(Yoga for Life)』からいくつか教えてくれた。薬物中毒、交通事故、二度の離婚、様々な苦悩から解放された、彼女の答えとは?

コリーン・セッドマン・イーは高い評価を得ているヨガ講師だ。以前はファッションモデルとして活躍していた。夫はヨギのロドニー・イー。だが、こうして「ヨガのファースト・レディ」となるまでに彼女が歩んできた旅路は、決して華やかなだけのものではなかった。新しい著作『生きるためのヨガ 内なる平安と自由への旅(Yoga for Life: A Journey to Inner Peace and Freedom)』(アトリア・ブックスより2015年に出版)で彼女はその半生を明らかに著している。

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『YOGA FOR LIFE』(コリーン・セッドマン・イー 著)

飾らずに自らを振り返るスタイルで書かれたこの回想録のなかで、イーは、故郷インディアナで味わった生活苦、ヘロイン中毒、2回の離婚、それに15歳の時の交通事故についても回顧して記している。この事故で、イーは鎖骨骨折、頭蓋骨折、脳の損傷を含む重傷を負った。おそらくこの事故の影響で、彼女は今日でもてんかん(癲癇)の症状に悩まされている。

「15歳の私を見舞ったあの事故に、もしなにかいい面があったとすれば、それは私がほかの人の持つトラウマに大いに共感できることです。それが大きなものであれ、小さなものであれ、生徒たちがした辛い経験を共感的に理解することができます」彼女は本の中でそう記している。

「ときどき、私には生徒たちの体のどこにトラウマが残ってしまっているかが、分かることがあります。そういうときにはそれを和らげ、取り除くことが来出るようなシークエンスを考え出すようにしています。トラウマは緊張として、不安として、あるいは病気として現れてくることがあります。トラウマと結びついている場所としてよくあるのが、骨盤、横隔膜、喉、あご、ハムストリング、それに肩と首です」

トラウマをため込んでいる7つの場所 + 解放するためのポーズ

私たちはイーに頼んで、彼女の本からポーズをいくつか勧めてもらうことにした。トラウマをため込んでしまっている場所のそれぞれについて、それを解き放つことができるようなポーズになっている。これらのポーズは「私たちが自分の体にため込んでしまった過去の痕跡や、動きの妨げとなっているものからの自由」を得るのを手助けしてくれる。

1. 骨盤

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合せきのポーズ(バッダコナーサナ)

合せきのポーズは、別名コブラのポーズとしても知られている。このポーズは骨盤をゆるめるのに大いに役立つ。人は脅威を感じたときに骨盤を閉じる傾向がある。本当に危険な状況のときには、人間はアドレナリンを必要とする。しかしそうした状態がデフォルトになってしまうことがあり、そうなると非常に疲弊させられる。このポーズは腰を楽にし、5分、10分といったある程度長い時間でも、安全に姿勢を保つことができる。

2. 横隔膜

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池のポーズ(タダガーサナ)

池のポーズ(タダガーサナ)
横隔膜にある固さは、パニックから生じたものとして考えられる。池のポーズをとって体を伸ばすことで、腹腔を伸ばし、横隔膜が動きやすくなるように胸を拡げることができる。呼吸が自由にできるようになると、神経系が静まり、絶望感を感じにくくなる。

やってみよう
仰向けになり、両脚を伸ばす。両方の腿を床に押しさげる。胸郭を腰から離すように動き、胴を長く伸ばす。腕を頭の上に挙げて、真っ直ぐ伸ばす。腹部が吸引される感触、「池になった」という感触を得られるまで、腕を上に向かって強く伸ばす。

3. 喉

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上向きの犬のポーズ(ウールドゥヴァムカシュヴァーナーサナ )

人間の喉は、何か言わなければならないことを思いとどまって言わずにいると固まってしまう(「喉に何かがつかえたような」という表現もある)。上向きの犬のポーズは、脚の力と、脊椎で描くきれいなアーチの力とを使って、大地からの浄化のエネルギーを取り入れ、喉をふさぐかたまりを流し去る。

4. あご

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獅子のポーズ(シムハーサナ)

あごの関節は、顎関節と呼ばれ、きわめて強い力を持つ。これは衝動や欲望を我慢しようとするときに固まる傾向がある。(ここでは顎関節の重い症状ではなく、感情的な要素による症状をあつかう)あごが固まってしまうと、腰も同時に固まってしまうことが多い。凍り付いたような感覚を覚えるほどだ。獅子のポーズで、口を大きく開け、息を吸い込みながら舌を限界まで突き出すことで、あごが完全に開く。これはあごに蓄積された緊張をとりのぞくのに役立つ。

5. ハムストリング

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ピラミッドのポーズ(側面を強く伸ばすポーズ)

ピラミッドのポーズ(側面を強く伸ばすポーズ)

人は誰しも、いやな感情や恐怖の感情から「逃げる」ことにたいして罪悪感がある。ハムストリングは、こうした「闘うか、逃げるか(ファイト・オア・フライト)」というメカニズムの重要な一部分を担っている。人間はハムストリングに悲しみをため込んでいるのだと言う人もいる。悲しみは現在に至るまで、人間の感情のなかでもっとも難しい感情のひとつである。ピラミッドのポーズは、ハムストリングをゆるませ、同時に拮抗筋である四頭筋を収縮させる。

6. 肩

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アーム・スウィング
責任を負いすぎると、肩が緊張してコンクリートでできているのではないかというくらいに固くなることがある。腕と肩を動かすことで、こうした緊張を解すことができる。私の父方の家族はイタリアの出身だが、イタリアの人たちは腕は心の表れだということをよく分かっている。

やってみよう
山のポーズ(ターダーサナ)で立ち、腕を振り上げたり振り下ろしたり、左右に振ったりする。

7. 首

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頭立ちのポーズ(サーランバシールシャーサナ)

頭立ちのポーズ(サーランバシールシャーサナ)
人間の頭部は平均3.5〜4.5kg程の重さがある。頭を支えるという仕事は、かなりの重労働なのである。たいていの人間は、脚や骨盤から動くのではなく、頭を胴体の前方につきだしている。これが歪みを生み出す原因となっている。頭立ちのポーズでは、体と頭が一直線上にくるようにしなければならない。頭立ちのポーズは、首の筋肉を強化すると共に、全身のアライメントを改善してくれるのだ。体を逆さまにすることは、新しい視点の発見にもつながる。頭立ちをふくむ倒立のポーズでは、しっかりと集中し、今という時間にとどまり続けなければならない。結果的に、未来のことをあれこれ案じたり、過去に起きたことにこだわったりしていられなくなる。

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この記事のライター

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