胃腸の調子が悪いとき、何をどんなふうに食べたほうがよいのか知っていますか?おすすめの食べ物やお腹にやさしい食べ方をご紹介します。どれもすぐに実践できるものばかりですよ。お腹にやさしい食べ物や食べ方を知って、胃腸の回復をサポートしましょう。
胃腸にやさしい食事って?

胃がもたれていたり、お腹がゆるかったりとなんだかお腹の調子がよくないな……というときってありますよね。そんなときにどんな食事をとるとよいのか、悩んだ経験はありませんか?
まっさきに思い浮かぶのは、おかゆかもしれません。そのほかにどんな食べ物がよいのか、避けたほうがよいものは何か、食べ方のコツなど、いざというときに知っていると役立つ胃腸にやさしい食べ物や食べ方についてご紹介します。
お腹にやさしい食事のポイント

消化が早い
胃に負担をかけない、消化がスムーズな食事をしましょう。揚げ物や牛肉、豚ばら肉などの脂っこいもの、バターや生クリームなどの乳脂肪が多いもの、ごぼうやれんこんなどの食物繊維が多いものは、消化に時間がかかります。脂質を多く含む食材や油を使った料理も避けてください。
野菜は生よりも煮たり炒めたり蒸したりなど、加熱をしてやわらかくすると消化がよくなります。
刺激が少ない
刺激が強いものとは、香辛料がきいているもの、冷たすぎるもの、熱すぎるもの、甘すぎるもの、塩気が強いもの、酸味が強いものなどがあげられます。刺激が強いと胃に負担をかけてしまうので、ほどよい温度で刺激の少ない食事を心がけましょう。
コーヒーやアルコール、炭酸飲料も控えてくださいね。
胃腸が弱っているときにおすすめの食べ物

主食
お米は通常のごはんではなく、おかゆや雑炊などがGOOD!ごはんよりもやわらかく煮てあるので、消化がしやすいんですよ。お米の炭水化物は、すぐにブドウ糖まで分解されエネルギーに変わります。
ただしさらさらと流しこむように食べるのではなく、ゆっくりと噛んで食べてくださいね。
うどんはやわらかく煮たものがおすすめです。冷たいうどんではなく、温かいものにしましょう。具はえび天やかき揚げなどの揚げ物、きつねうどんの油揚げ、甘辛く炊いた牛肉などはNGです。卵や食物繊維の多くないお野菜をしっかりやわらかく煮たものなどがGOOD!
そうめんもうどんと同じように冷たいものではなく、温かいにゅうめんにしたものがよいです。そうめんは作るときに油を使っているものが多いので、スープの中でそうめんをゆでると、油がスープに出てしまいます。スープとは別にゆでて、水で流したあとにスープに入れてくださいね。
パンのなかでもシンプルな食パンがおすすめです。デニッシュやホテル食パンではなく、バターや油が使われていないものがベスト。フランスパンなどの固いものよりもやわらかいものを選びましょう。牛乳やスープで煮てパン粥にしてもGOODですよ。
野菜
食物繊維が少ない野菜を選びましょう。きゅうりやトマト、なすなどがあります。葉ものは芯は除いて葉先を使うとよいでしょう。食物繊維の多い野菜は生ではなく、煮たり、蒸したり、炒めたりなど調理を加えると消化がよくなります。
でんぷんの消化吸収を助ける酵素が多く含まれています。熱に弱いので、大根おろしがおすすめです。食べる直前にすりおろしてくださいね。
でんぷんの消化やたんぱく質の分解を助ける酵素が含まれています。酵素は熱に弱いので生で食べるほうが効果的です。消化しやすい大きさになるように小さく切って食べましょう。
胃腸の粘膜を修復するビタミンUが多く含まれ、胃炎などの予防が期待できます。とくに芯の部分は食物繊維が多いので、やわらかく調理していただきましょう。
果物
食欲がない日や胃もたれをしたときに、すりおろしりんごを食べるという人はいませんか?りんごには、胃の粘膜を守るペクチンや疲れた胃を元気にしてくれるクエン酸が多く含まれています。すりおろすことでより消化がよくなりますよ。
消化吸収を活発にしたり、粘膜を保護してくれたり、腸内環境を整えてくれたりする効果が期待できます。若いものよりも、しっかり熟れたもののほうがおすすめです。
キウイにはお肉やお魚のたんぱく質を分解するアクチジニンという酵素が含まれているため、消化を助けて胃もたれを防ぐ効果が期待できます。
食物繊維のペクチンも多く含まれているので、胃の粘膜を守り、お腹の調子を整えるサポートもしてくれますよ。
食物繊維のペクチンが多く、腸内環境を整える手助けをします。果糖はエネルギーにすぐに変わり、消化がスムーズにすすむのもおすすめの理由です。
缶詰は、やわらかく煮てあるため消化によく、糖分もエネルギーに変わりやすいので、食欲がない日にぴったり。常備しておくと安心ですね。
避けたほうがよい食べ物は?

食物繊維が多いもの
食物繊維の多い野菜や果物、海藻などは、消化がしにくいので避けましょう。ごぼうやれんこん、セロリ、なし、パイナップル、わかめ、ひじきなどです。炒めたり、煮たり、蒸したりすることで消化がよくなりますよ。
脂っこいもの
脂質は消化するのに時間がかかるため、胃に長くとどまり、胃に負担がかかります。脂肪の多いお肉や揚げ物、油を多く使った炒めものなどは避けましょう。
冷たいもの
冷たいものを摂りすぎたり、冷たいものをいっきに飲んだりすることは避けてください。胃や腸が冷えてしまい、働きがにぶくなります。
辛いものや刺激の強いもの
辛いものや酸っぱいもの、アルコール、コーヒー、炭酸飲料など刺激の強いものは胃の運動が活発になり、胃に負担をかけてしまいます。
食べ方・調理法にもポイントが!

温かくして食べる
冷たい食べものは、お腹を冷やしてしまうため、温かいものを食べましょう。冷たいものを摂ると胃腸が冷えて、消化吸収力が低下してしまいます。生野菜のサラダではなく温かい野菜スープ、冷たいそうめんではなく温かいにゅうめん、冷奴ではなく湯豆腐にするなど工夫してくださいね。
冷たいものを飲みたいという場合は、いっきに飲まず、少しずつにしましょう。熱すぎるものも胃腸を刺激してしまうので、ご注意を!
調理時には油を少なく
油は消化に時間がかかるので、胃腸が悪いときには控えましょう。脂質が多いお肉やバター、生クリーム、揚げ物は避ける、油で炒めるのではなく蒸す、ドレッシングはノンオイルなどに変えるとGOOD!脂質が少ないお肉は、牛肉や豚肉ならもも肉、鶏肉ならむね肉やささみです。
やむをえず油を使うときには、いつもより少し減らして調理をしてくださいね。
よく噛んでゆっくり食べる
あまり噛まずに食べると、胃腸での消化の時間がとてもかかります。しっかり噛んで食べものを口の中で、ある程度細かくすることが大切です。細かくなることで、口の中での消化もすすみ、胃腸での消化もスムーズにすることができます。
急いで食べると、いっきに胃腸に食べものが入ってきて胃腸の負担がかかるので、ゆっくり食べるということも忘れずに!
お腹にやさしいレシピ7選
1. 基本の卵ぞうすい

卵入りの基本の雑炊です。ごはんをさっと洗うことで、さらっとした仕上がりになります。鶏ガラスープ素で作っていますが、もちろん和風だしの素でもOK!お好みに合わせて選んでくださいね。しょうがも入っているので体がぽかぽか温まりそうです。
2. カブとキャベツのミルクスープ
消化を助けてくれる酵素や栄養素が入ったカブとキャベツを使ったミルクスープです。熱に弱い成分で、溶け出してしまうので、スープにするとしっかり摂ることができます。バターを入れずに作るともっと胃腸にやさしくなりますよ。
3. 生姜でぽかぽか♪ おろしうどん

消化を助ける酵素がたっぷり入った大根を使った胃腸にやさしいうどんです。熱に弱い成分なので、あまり火を通さずに最後にトッピングすると、無駄なく摂ることができます。
めんつゆで作るレシピなので、おだしをとる手間もなく、体調が悪いときでも簡単に作ることができそうですね。
4. 餅入りおろし汁
胃腸にやさしい大根おろしをたっぷり使ったおろし汁です。雑炊やおかゆが苦手な人におすすめ。だしのよい香りとお餅の香ばしさがたまりません。体も温まり、心もほっこりできそうですね。
5. 簡単リンゴのデザート
胃腸が弱っているときにおすすめの果物りんごと腸の調子を整えるヨーグルトを使ったレシピです。りんごのコンポートは、電子レンジで作るのでとっても簡単♪
生でも十分おいしいですが、コンポートにすることで消化もよくなるので、ぜひお試しくださいね。
6. 中華風おかゆ
普通の和風味のおかゆを食べ飽きたときには、中華風のおかゆがおすすめです。むずかしそうですが、鶏肉を水と酒、塩でゆで、ごはんを入れて炊くだけなので、実は簡単なんですよ。あまりのおいしさに、胃腸が悪くないときでもリピートすること間違いなしのレシピです。
7. キャベツのおかか和え
胃腸の粘膜を修復するビタミンUが多く含まれたキャベツを使ったレシピです。熱に弱いので、加熱せずに作るおかか和えは、ビタミンUをしっかり摂ることができます。生のキャベツは歯ごたえがあるので、よく噛んで食べましょう。
胃腸が悪いときもしっかり食事をとろう!

胃腸が悪いときには、食欲がなくて、食事をほとんど摂らなかったり、おかゆだけで野菜やお肉やお魚を避けたり……と食事が偏りがちですよね。胃腸を休めることも大切ですが、ビタミンやたんぱく質などの栄養素がしっかり摂れないと胃腸の回復に時間がかかってしまいます。
おすすめの食べ物や食べ方を参考に、胃腸をいたわった食事をして、胃腸の回復のサポートをしましょう。
【監修・文】管理栄養士:田中真未
食の大切さや楽しさを伝えたいとの想いで結成したフードユニット『ランネ』。 熊本のちいさなアトリエでお料理教室や食のイベント、レシピの配信などをしています。おいしい時間をシェアしませんか?