スイッチひとつで手軽にお湯を沸かせる電気ケトルは、コーヒーやお茶をいれたり、カップラーメンを作ったりと、自宅でもオフィスでも大活躍してくれるアイテムです。今回は、人気の電気ケトル12商品を実際に使って沸騰時間の速さや使用感を検証。容量別におすすめランキングを作成してみました!

コンロでお湯を沸かす際は、どうしても火元の安全が気になりますよね。なにかと忙しい朝は、スイッチひとつでお湯が沸いて自動で電源オフしてくれる電気ケトルを使えば、その場を離れて身支度しているあいだにもお湯を沸かせるので便利です。

電気ケトルといえば、ティファールやタイガー魔法瓶、象印といった有名キッチン家電メーカーをはじめ、アイリスオーヤマや山善といった総合メーカーからもさまざまな特徴・機能をもった商品が発売されています。

電気ケトルの容量は、0.8~1.2L程度のものが主流です。ひとり暮らしの人など使用量がそんなに多くない場合や、コンパクトサイズを希望する場合には、0.8Lタイプでもまかなえますが、容量ギリギリの湯量を使う場合は本体を大きく傾けて注ぐ必要があり、腕が疲れるかもしれないので注意しましょう。

沸騰スピードは同じ消費電力でも機種によって異なりますが、今回の検証では1200W以上の機種は300mlの水を沸かすのに要した時間が2分前後と、比較的速い印象です。

単純にお湯を沸かすだけでなく、温度調節機能や電気ポットのような保温機能を備えた機種も最近は続々と出てきています。

(左)三角口 (中央)鶴口 (右)細口

(左)給湯ロック解除 (右)給湯ロック状態

今回は、Amazonや楽天で人気の電気ケトル12商品を厳選し、LAB.360室長の松下監修のもと以下の検証を行いました。

300mlと満水量、それぞれで沸騰して電源が自動オフされるまでの時間を計測。速さに応じて20段階で評価しました。
安全性のテストは、以下3つの基準で行いました。

お湯が満水量の状態で、沸騰時の電気ケトルの表面温度を計測。表面温度が低いほど高評価としました。
広域部分で70℃あたりであれば、かなり甘い評価ですが3点としました。80℃で2点、90℃超えで1点。
▼蒸気の量[配点:10点]

沸騰時に立ち昇る蒸気を黒背景で撮影し、蒸気の量が少ないものや立ち昇る勢いの弱いものに高評価をつけました。

満水にした状態で横倒しにして、注ぎ口等から水が流れ出ないかを確認しました。今回は常温の水で行いました。

持ちやすさ[配点:6点]
持ち手の太さや形状が持ちやすいか、握りやすいかなどを感覚で評価しました。

使い勝手[配点:6点]
電源プレートへの乗せやすさ、スイッチ位置の見やすさ・押しやすさ、水位目盛りの見やすさ、片手で注ぐまでの動作ができるかなどを感覚で評価しました。

開口部が広く、手が入って洗いやすいかなど、手入れのしやすさを感覚で評価するとともに、パーツの分解のしやすさや組み立てやすさも確認しました。
まずは、容量0.8Lの電気ケトル5製品のランキングからスタートです!

タイガー魔法瓶
蒸気レス 電気ケトル わく子 PCK-A080
実勢価格:7355円
沸騰の速さ
32/40点
表面温度
10/10点
蒸気の量
10/10点
転倒時お湯漏れ
5/6点
持ちやすさ
4/6点
注ぎやすさ
4/6点
使い勝手
4/6点
機能性
4/10点
手入れのしやすさ
6/6点
合計
79/100点
容量0.8Lの電気ケトル第1位に輝いたのは、タイガー魔法瓶「蒸気レス 電気ケトル わく子 PCK-A080」です! 1300Wのパワフル設計で、300ml・満水量800mlともに、いちばん速くお湯が沸きました。

沸騰時の表面温度は35.8℃と、体温以下の数値を叩き出しました。

“蒸気レス”の名の通り、まったく蒸気が立ち昇りません。これなら、うっかり火傷のリスクがグンと下がります。

給湯ロックがかかった状態で倒すだけではほとんど水が漏れ出なかったため、空中で注ぎ口が下を向いた状態で真横にしてみたところ、雫が少しずつ垂れる程度にとどめてくれました。

水位のわかる窓は残念ながらありませんが、本体内側の目盛りは表示が大きく、視認性バッチリ。水量の左側に沸騰にかかる目安の時間も記載されています。

フタを丸ごと外せるうえに間口が広いため、男性の手でもお手入れしやすいです。

ティファール
パフォーマ KO1531JP
実勢価格:3035円
沸騰の速さ
30/40点
表面温度
6/10点
蒸気の量
2/10点
転倒時お湯漏れ
1/6点
持ちやすさ
4/6点
注ぎやすさ
3/6点
使い勝手
3/6点
機能性
4/10点
手入れのしやすさ
6/6点
合計
59/100点
容量0.8Lの電気ケトル第2位は、オンライン限定商品ティファール「パフォーマ KO1531JP」です。重量は全体で約750gと軽く、取り回ししやすい電気ケトルです。

沸騰時の表面温度は、湯が入っている赤い部分が83.3℃で、上の黄色くなっている部分が71.3℃でした。本体全体が高温になる製品が多いなか、わりと健闘した方です。

「蒸気の量」の項目では多く立ち昇ったため、評価を落としました。

電源はレバーを下げて入れ、沸騰したらレバーが上がるタイプ。作動時ランプが点灯するわけではないので、一見すると沸騰し終わったかどうかわかりづらいかもしれません。

持ち手の溝に親指がフィットして、持ちやすさは○。注いだときの水量はやや多めに出てきますが、調整はしやすかったです。

山善
YKG-C800-E
実勢価格:6620円
沸騰の速さ
27/40点
表面温度
2/10点
蒸気の量
8/10点
転倒時お湯漏れ
2/6点
持ちやすさ
2/6点
注ぎやすさ
3/6点
使い勝手
2/6点
機能性
8/10点
手入れのしやすさ
3/6点
合計
57/100点
容量0.8Lの電気ケトル第3位は、細口の注ぎ口とスリムな形状が印象的な山善「YKG-C800-E」です。

タッチパネル式の電源プレートで温度設定と保温が可能。60/70/80/85/90/95℃の6段階から選べるほか、1℃単位でお好みの温度に手動で設定して加熱することもできます。


沸騰時の表面温度は91.8℃と高くなった一方で、蒸気の立ち昇りは控えめでした。

注いだときの水量は、細く一定です。コーヒードリップなど少量ずつ注ぐのには最適ですが、カップ麺を作るときにはイライラしそう。

ティファール
アプレシアプラス BF805774
実勢価格:3480円
沸騰の速さ
30/40点
表面温度
4/10点
蒸気の量
6/10点
転倒時お湯漏れ
1/6点
持ちやすさ
2/6点
注ぎやすさ
2/6点
使い勝手
3/6点
機能性
4/10点
手入れのしやすさ
4/6点
合計
56/100点
容量0.8Lの電気ケトル第4位は、超スタンダードな電気ケトルティファール「アプレシアプラス」です。カラー展開が4種類あるので、インテリアに合わせて選べます。

フタは片手で開けることができ、自立させることも可能。ですが、しっかり引っ張らないとフタがカパカパ閉じてしまうので、片手での操作は慣れが必要かも。

注ぎ口には、ホコリよけのカバーが付いています。幅広くダバーッと水が出てきて、量の調整が難しかったです。


沸騰時の表面温度は86.3℃と高く、お湯の入っていない上部も高温になりました。蒸気の量については、わりと控えめでした。

ドリテック
ステンレスケトル「マキアート」 0.8L
実勢価格:2680円
沸騰の速さ
26/40点
表面温度
4/10点
蒸気の量
4/10点
転倒時お湯漏れ
1/6点
持ちやすさ
2/6点
注ぎやすさ
2/6点
使い勝手
3/6点
機能性
4/10点
手入れのしやすさ
3/6点
合計
49/100点
容量0.8Lの電気ケトル第5位は、スタイリッシュなデザインのドリテック ステンレスケトル「マキアート」 です。

接触温度センサーの温度は78.7℃でした。金属のため、触ると瞬時にやけどのおそれがあります。

蒸気の量は少なめですが、フタの蒸気穴から勢いよく噴き出てきたので、電源プレートにセットする向きには気をつけたほうがよさそうです。

水量は細めで調整はききますが、持ち手の隙間が狭くて持ちづらかったです。
続いて、容量1.0Lの電気ケトル5製品のランキングにまいります!

タイガー魔法瓶
わく子 PCL-A100
実勢価格:4741円
沸騰の速さ
29/40点
表面温度
9/10点
蒸気の量
10/10点
転倒時お湯漏れ
5/6点
持ちやすさ
6/6点
注ぎやすさ
4/6点
使い勝手
5/6点
機能性
4/10点
手入れのしやすさ
5/6点
合計
77/100点
容量1.0Lの電気ケトル第1位となったのは、タイガー魔法瓶の「わく子 PCL-A100」です! 容量0.8L部門1位のタイガー魔法瓶「蒸気レス 電気ケトル わく子 PCK-A080」と同じく、沸騰時間の速さと安全性で得点を伸ばしました。

沸騰時の表面温度は47.3℃と、お風呂よりやや温かい程度。お湯の入っていない部分は低温をキープしています。

省スチーム設計で、肉眼だと蒸気がまったく見えません。

転倒お湯もれ防止構造により、給湯ロックした状態で傾けると水の出を通常よりも少なく抑えられました。

本体2箇所に水量窓が付いているので、右利きの人でも左利きの人でも確認しやすいです。また、程よい太さのハンドルが手に馴染み、持ちやすさも◎。三角口の注ぎ口からは出てくる湯量はちょっと少なめでした。

山善
DKE-100 ホワイト
実勢価格:1980円
沸騰の速さ
27/40点
表面温度
6/10点
蒸気の量
6/10点
転倒時お湯漏れ
1/6点
持ちやすさ
4/6点
注ぎやすさ
4/6点
使い勝手
4/6点
機能性
4/10点
手入れのしやすさ
5/6点
合計
61/100点
容量1.0Lの電気ケトル第2位は、シンプルなつくりの山善「DKE-100」です。

お湯が入っているところの表面温度は83.6℃と高温ですが、持ち手とフタは問題なく触れる温度です。

蒸気の広がり方はまっすぐで控えめでした。

水位窓が見やすい位置にあり、その下のパイロットランプが電源オン時に光るので、沸騰したかどうかもわかりやすいです。

出てくる水量が程よく、液ダレも気になりませんでした。フタを取り外しできるタイプなのでお手入れのしやすさは○。

ヒロ・コーポレーション
コードレス電気ケトル KTK-300
実勢価格:1127円
沸騰の速さ
22/40点
表面温度
4/10点
蒸気の量
8/10点
転倒時お湯漏れ
1/6点
持ちやすさ
4/6点
注ぎやすさ
4/6点
使い勝手
5/6点
機能性
4/10点
手入れのしやすさ
4/6点
合計
56/100点
容量1.0Lの電気ケトル第3位は、今回の12製品中最軽量のヒロ・コーポレーション「コードレス電気ケトル KTK-300」です。


沸騰時の本体の表面温度は90.3℃で、フタの一部もかなり高温になっているようです。一方で、蒸気の量は控えめでした。

水位目盛りは最小0.3L、0.5L、0.7L、最大1.0Lを記載されており、使いたい量だけ水を入れられるので便利です。丸みのある持ち手で持ちやすく、軽量なので注ぐ際もラクちん!

フタがガバッと開くので、お手入れの際に中が見やすいです。

デロンギ
アクティブ 電気ケトル KBLA1200J
実勢価格:4527円
沸騰の速さ
27/40点
表面温度
4/10点
蒸気の量
3/10点
転倒時お湯漏れ
1/6点
持ちやすさ
4/6点
注ぎやすさ
3/6点
使い勝手
4/6点
機能性
4/10点
手入れのしやすさ
3/6点
合計
53/100点
容量1.0Lの電気ケトル第4位は、デロンギ「アクティブ 電気ケトル KBLA1200J」です。ツヤのあるボディにステンレスのアクセントが利いたデザイン性の高い一台です。

沸騰時の表面温度は85.1℃。お湯の入っている部分は高温となりましたが、フタと持ち手は問題ありません。

沸騰時、大量の蒸気が勢いよく飛び出しました。

ボタンワンタッチでフタがガバッと開きます。水量計は持ち手の裏に位置していて見づらいですが、目盛り0.3L、0.5L、0.8L、1.0Lと細かく分かれている点は◎。

アイリスオーヤマ
IKE-D1000
実勢価格:2440円
沸騰の速さ
28/40点
表面温度
2/10点
蒸気の量
2/10点
転倒時お湯漏れ
1/6点
持ちやすさ
4/6点
注ぎやすさ
3/6点
使い勝手
3/6点
機能性
4/10点
手入れのしやすさ
4/6点
合計
51/100点
容量1.0Lの電気ケトル第5位は、マット加工されたステンレス製電気ケトル・アイリスオーヤマ「IKE-D1000」です。

沸騰時の表面温度はなんと100℃! サーモカメラで真っ白になっている部分がかなり高温になっています。

立ち昇る蒸気の量も多いです。

4位のデロンギと似たようなつくりで、フタはボタンワンタッチで開きますが、角度が狭いので結局手で押し広げなければなりません。水位確認窓が持ち手の裏にあるので、手に持ちながらだと見づらいです。
ここでは、容量1.0Lを超える大容量の電気ケトルを2製品ご紹介します!

Milin
電気ケトル MK9KT0010
実勢価格:3199円
沸騰の速さ
20/40点
表面温度
4/10点
蒸気の量
8/10点
転倒時お湯漏れ
1/6点
持ちやすさ
4/6点
注ぎやすさ
2/6点
使い勝手
4/6点
機能性
8/10点
手入れのしやすさ
5/6点
合計
56/100点
大容量の電気ケトル第1位は、容量1.7L大容量のガラス製電気ケトル・Milin「電気ケトル MK9KT0010」です。

40/70/80/85/95/100℃の6段階で温度設定が可能。加熱中は、ディスプレイに現在の湯温が表示され、ガラスボトル下側のブルーライトが点灯します。


沸騰時の表面温度を接触センサーで計ったところ78.1℃で、ガラス容器部全域が高温となりました。一方で、蒸気の量は控えめでした。

湯量は多く、太く出てきます。本体が重たいので、注ぐときに腕が疲れました。

ティファール
ジャスティン プラス
実勢価格:3618円
沸騰の速さ
26/40点
表面温度
2/10点
蒸気の量
2/10点
転倒時お湯漏れ
1/6点
持ちやすさ
6/6点
注ぎやすさ
4/6点
使い勝手
5/6点
機能性
4/10点
手入れのしやすさ
4/6点
合計
54/100点
大容量の電気ケトル第1位は、容量1.2Lのティファール「ジャスティン プラス」です。


表面温度は88.4℃でフタの一部もかなり高温に。沸騰時は大量の蒸気が広がり、安全性の評価は低かったです。

ただ、実用面は○。ハンドルは手馴染みよく、湯量の調節もしやすいです。

1回のフタを開ける動作でほぼ垂直に開いてくれるので、水を入れる際のストレスは少ないです。

以上、電気ケトルのおすすめランキング12選でした。今回はタイガー魔法瓶の「わく子」が総合力で他を圧倒し、0.8L・1.0Lともに1位という結果になりました。

ちなみに安全テストの一環でお湯もれ確認を実施しましたが、タイガー魔法瓶以外の10製品はたくさん中身がこぼれるという結果に……。

安全性を重視するのか、機能性をとるのか、はたまた軽量で取り回しのいいタイプがいいのか……ご自分の優先するポイントに着目して、ぜひ好みの一台を選んでみてくださいね!