コア(体幹)の真の力を発揮したいなら、腹筋を鍛えよう。プランクをやることで、長年避けてきた練習だ。腹筋はより強いコアと安定したヨガ練習には欠かせない。この練習をマスターすれば、どのポーズでも腹筋をしっかりと使えるようになり、憧れのコアに近づけるだろう。今回は、コアに働きかける「腹筋ヨガ」と「シークエンス」を紹介する。
ヨギたちは強いコアがどれほど大事かをわかっている。身体面では、コアはバランスを保ったり、ポーズからポーズに移る際に筋肉をコントロールしたり、健康的な背骨を維持するのに役立っている。感情面でも、コアは間違いなく体で最も重要な位置を占めていると言える。霊的、道徳的な在り方が反映されるからだ。ヨガの練習が真我とつながるためであることを考えれば、コアの鍛錬がより強く自身と向き合うためのカギであることは明らかだ。
にもかかわらず、コアの鍛錬を急いで終わらせたり、嫌だけど仕方なく行っている場合が多い。ヨガクラスでもコアの練習は嫌われ者で、生徒たちからはため息がもれてくる! だが、視点を変えてみよう。意識的にコアを鍛えれば、すべての練習においてコアの筋肉をより効果的に使えるようになるのだ。たとえば、前屈では背中が丸まったり腰が伸びすぎないように背面の筋肉を動かしやすくなるし、後屈では体の限界を超えないように体の前面をコントロールしやすくなる。
長年ヨガを練習し、教えてきた中で学んだ最も重要なことの一つは、ポーズだけでなく、ポーズの中でどのように体を使うかも大事だということだ。次のページの腹筋ヨガで、まずは腹筋の使い方を身につけ、その後に紹介するシークエンスの各ポーズでその動きを実践してみよう。コアを強化できるだけでなく、各ポーズの効果を最大限に、そして安全に得られるようになるだろう。
まずはコアを構成する筋肉についての基礎知識からおさえよう。

図解:コアを構成する筋肉
腹直筋、腰筋、腹斜筋、腰方形筋、腹横筋の5つの筋肉でコアを構成している。
腹筋ヨガでコアの前面を鍛えよう
何年もの間、腹筋練習は正しく行われてこなかった。そう、前面のコア(体幹)しか鍛えていないのだ。だが、コアは胴全体を取り囲んでいる。だからプランクポーズは人気がある。コア全体に働きかけるからだ。とはいえ、前面のコア(具体的には腹横筋や腰筋)だけを独立して鍛えることも重要だ。特に後屈時に必要な筋肉となる。腹筋ヨガで、腹横筋や腰筋だけを意識的に使えるようになると、逆の動き(たとえば後屈)になっても、それらの筋肉をうまく使えるようになり、胸を引き上げたり、腰がどしんと落ちるのを避けることができる。
さっそく「カーペンター・クランチ」と呼ばれる腹筋ヨガをやってみよう。これは、私の先生で、SmartFLOW ヨガの考案者であるアニー・カーペンターにちなんで名付けられた。この4種類の動きは、体の前面を縮める(つまり脊椎を屈曲)することに焦点をあてており、その後に紹介する後屈のシークエンスで、より安全で快適に脊椎を伸ばせるようになる。シークエンスに入る前に、この4ステップの腹筋ヨガを10回繰り返そう。
STEP1.背骨をニュートラルな状態にする

(Photo by AMANDA FRIEDMAN)
仰向けになって両膝を曲げ、足を腰幅に開いて足裏を床にぴったりつける。息を吸いながら両腕を空に向かって伸ばし、吐きながら肋骨の下部をマットに押しつける。肋骨を押しつけたまま、頭の下で指を組む。
STEP2.背骨を屈曲させる

(Photo by AMANDA FRIEDMAN)
ステップ1の最後の姿勢から、息を吐いて上体を床から浮かせて体を丸める(肩から尾骨まで)。そのとき、おへそを床のほうに押しつけて、肋骨の下部を恥骨に向かって近づけるようにする。この動作で背骨が屈曲する。
STEP3.両脚を伸ばす

(Photo by AMANDA FRIEDMAN)
ステップ2の最後の姿勢から、息を吸いながら両脚を斜め上に伸ばし、床から45度の角度で保つ(床に近づくほど、強度が上がる)。脚を安定させて膝頭を引き上げ、足先まで伸ばす。腰に違和感があれば、両膝を曲げるか、片方の脚ずつ行う。
STEP4.さらに背骨を丸める

(Photo by AMANDA FRIEDMAN)
息を吐いて、両膝を曲げて足裏を地面に下ろす。息を吐き切るときに、背中をさらにぐっと丸め、腰部を平らに地面に押しつける。ステップ1に戻る。
シークエンスで後ろ側のコアを鍛えよう
前面のコアをしっかり感じたところで、いよいよ後屈をやってみよう。腰椎を保護する筋肉を意識的に使うことで、より安全に練習できるはずだ。
まずは四つん這いになって猫と牛のポーズを数回行う。息を吸いながら、肩甲骨の下を体の前面に向かって押し出すようにして、胸を開く。息を吐きながら、手は床を押して、おへそを背骨に向かって引き込む。この背骨の伸展と屈曲を行いながら、腹筋ヨガで恥骨と胸骨を近づけた感覚を思い出そう。次はプランクポーズに入る。四つん這いから、腕を伸ばして手首の真上に肩がくるようにする。両脚を後ろに引いて膝を伸ばし、肩からかかとまで真っすぐになるようにする。恥骨を胸骨のほうに近づけながら、太腿上部を引き上げる。
STEP1.シャラバーサナC バッタのポーズC

(Photo by AMANDA FRIEDMAN)
うつ伏せになり、骨盤の両端と恥骨をマットにしっかりと押しつけて、ポーズの土台をつくる。ここから、腰から足までを真っすぐに伸ばして、足の甲で床を押し、太腿の内側を空に向けるようにしながら、尾骨をかかとのほうに伸ばす。両腕を後ろに伸ばして指を組み、できるだけ足の方に近づけるようにしながら、胸と足を床から浮かせる。ホールドして少なくとも8回呼吸。
STEP2.パリブルッタウトゥカターサナ ねじった椅子のポーズ

(Photo by AMANDA FRIEDMAN)
STEP3.アンジャネーヤーサナ ローランジのバリエーション

(Photo by AMANDA FRIEDMAN)
STEP4.ウシュトラーサナ ラクダのポーズ

(Photo by AMANDA FRIEDMAN)
膝立ちになって両膝を腰幅に開いたら、すねの上部を床に押しつける。太腿の内側を後ろに向け、尾骨を膝裏のほうに近づける。両手を腰の両脇において、骨盤を腰から離すように押し下げる。息を吸いながら肩甲骨を前方に押し出して胸を引き上げる。吐きながら背面の肋骨を腰から遠ざけるように引き上げる。胸骨が空に向いたら、両手を後ろに伸ばして足をつかみ、ホールドして5回呼吸。ここで、腹筋ヨガで行った動きを思い出そう。ポーズから出るときは、すねで床を押して、胸を空に引き上げてから、かかとの上に腰を下ろす。胸の上に両手をおいて、呼吸に意識を向ける。
STEP5.ナーヴァーサナ 舟のポーズ

(Photo by AMANDA FRIEDMAN)
STEP6.プールヴォッターナーサナ 東側を強く伸ばすポーズ

(Photo by AMANDA FRIEDMAN)
STEP7.マリーチャーサナ Ⅲ 賢者マリーチのポーズ

(Photo by AMANDA FRIEDMAN)
STEP8.パスチモッターナーサナ 座位の前屈

(Photo by AMANDA FRIEDMAN)