キャット&カウやダウンドッグ、ハイランジ…きっとヨガをしたことがある人ならほとんどの人が一度はやったことがあるであろう「基本のポーズ」。そこに少し、ねじりを加えるだけで、いつもと違う部分の筋群にアプローチすることができる。ねじりを加えて、開いていく体を感じよう。
古典的なポーズは計り知れない恩恵をもたらすだけでなく、長い歴史に裏づけられたものでもある。長年実践されてきたポーズを尊重することは大切だが、バリエーションを加えてみるのも面白い。大好きな家庭の味に、スパイスやハーブ、時には新たな素材を加えて、新たなおいしい料理を生み出すように、お気に入りのポーズにねじりを加えてみよう。ヨガの練習に新鮮みを感じ、いつもと違う筋群を刺激できるうえ、練習がさらに楽しくなる。このシークエンスには、従来のポーズとそのバリエーションを多数盛り込んでみた。できれば、古典的なポーズと「新たな」ポーズの類似性に気づいてほしい。そして、「新たな」ポーズがいかにユニークな方法で体を開くのか体験していただきたい。
シークエンスに入る前に坐位の瞑想から始めよう
足を組んで座り、手を太腿の上にのせる。坐骨をマットに沈ませ、ウエストの両側が伸びるように胸部を引き上げる。肩の力を抜いて耳から遠ざけ、1回深く息を吸う。吸った息が骨盤まで下りていくのを感じよう。息を吸い終わったら、数秒間休み、胸部からも下腹部からもゆっくり息を吐き出す。この呼吸を何回か繰り返したら、目を開けて四つん這いになる。
1.マルジャリャーサナ&ビティラーサナ(猫と牛のポーズ)

(Photo by DAVID MARTINEZ)
四つん這いになり、手を肩の下(または肩より少し前)、膝を腰の下におく。吸う息で、(写真のように)首を長く保ったまま坐骨、胸部、頭部を天井に向かって引き上げる。息を吐きながら、 尾骨を内側に引き込み、下腹を引き上げ、頭と首を床のほうに解放する。この一連の動きを5回繰り返したら、背骨をニュートラルな状態に戻す。
2.スチランドラーサナ(針の穴のポーズ+バリエーション)

(Photo by DAVID MARTINEZ)
四つん這いの姿勢から、左腕を右腕の下に通す。左肩の背面をマットにつけ、背中を反らせて左肩甲骨の内側を開く。3回呼吸する間この姿勢を保ったら、反対側も同様に行う(A)。
バリエーション:右脚を右横に伸ばし、足の外側を床に押しつける。左手を右足首のほうに滑らせていき、右膝の上か下をつかむ。背中の上部をさらに開くために少し背中を反らす。3回呼吸する間保ったら、反対側も同様に行う(B)。
3.ウッターナシショーサナ 伸びをする子犬のポーズ+バリエーション

(Photo by DAVID MARTINEZ)
四つん這いに戻り、上半身がダウンドッグ(ポーズ4)の形になるまで手を前方に歩かせる。おでこを床に近づけていき、可能ならば床に下ろす。ブランケットの上にのせてもよい。3回呼吸する間この姿勢を保つ(A)。

(Photo by DAVID MARTINEZ)
バリエーション:目線を前方に向ける。右脚をまっすぐ横に伸ばし、足の外側を床に押しつける。左太腿を床に垂直に保ちながら、胸部を前方に押し出して腰を反らせる。右太腿の内側と鼠蹊部が開くのを感じる。3回呼吸する間この姿勢を保ったら、反対側も同様に行う(B)。
4.アドームカシュヴァーナーサナ ダウンドッグ+バリエーション

(Photo by DAVID MARTINEZ)
四つん這いの姿勢から、かかとを上げて腰を引き上げ、手の指を広げ、太腿の内側を後方に押し、かかとをマットに戻す。3回呼吸する間この姿勢を保つ(A)。
バリエーション:右膝を胸のほうに引き、すねをマットに平行にする。左膝を少し曲げ、そのまま右足を左膝の上にのせる。腕を伸ばし、坐骨を引き上げ、右太腿の外側を後方に押す。腰の右側が開くのを感じたら、開いた部分に呼吸を入れる。3回呼吸する間この姿勢を保ったら、反対側も同様に行う(B)。
5.ハイランジ+バリエーション

(Photo by DAVID MARTINEZ)
バリエーション:左腕を伸ばしたまま、右手を左脚の裏に当てる。左足のかかとを押し下げ、腹部の両側から上体を引き上げながら、左足の小指の先を背後の壁のほうに伸ばす。左足首から左手の先までがよく伸びているのを感じよう。3回呼吸する間この姿勢を保つ(B)。
6.パリヴルッタアンジャネーヤーサナ ねじったランジポーズ+バリエーション

(Photo by DAVID MARTINEZ)
バリエーション:左手を床かブロックにおいて右腕を上げた姿勢のまま、両脚を伸ばし始める。左足のかかとが床についていないこと、ウエストの左側が伸びていることを確認しよう。胸部を右脚のほうに回転させながら、全身の広がりを感じる。3回呼吸する間この姿勢を保つ(B)。
7.ウッタンプリシュターサナ トカゲのポーズ

(Photo by DAVID MARTINEZ)
ねじったランジポーズのバリエーションから、両手を右足の内側におき、左膝をマットに下ろす。つま先とかかとを交互に床につきながら右足を右に動かしていく(右足の指と指の付け根がマットから離れている間は、かかとをマットにつけていること)。この姿勢を保つ。余裕があれば両手を前方に歩かせる。さらに余裕があれば、前腕をブロックの上かマットに下ろす。胸部を前方に張りながら、右太腿を後方に押して、この姿勢を保つ。あるいは(写真のように)左膝を曲げて右手で左足の外側をつかむ。左足のかかとを左坐骨のほうに引きながら、左のすねを後方に押す。5回呼吸する間この姿勢を保つ。
8.プラサリタパードッターナーサナ 立って両脚を伸ばすポーズ+バリエーション

(Photo by DAVID MARTINEZ)
トカゲのポーズから両手を肩の下に歩かせ、両脚を伸ばして、足先を正面に向ける。息を吸いながら背筋を伸ばし、息を吐きながら手を床(またはブロックの上)に下ろし、両足と並ぶところまで歩かせる。3回呼吸する間この姿勢を保つ(A)。
バリエーション:腰の位置は変えずに両手を前に歩かせる。右膝を少し曲げ、左手を右足の外側に当てる。胸部を右に回転させながら、太腿の内側を後方に押して右腕を伸ばす。3回呼吸する間この姿勢を保つ(B)。
9.ウッティターパールシュヴァコーナーサナ 体の脇を伸ばすポーズ+バリエーション

(Photo by DAVID MARTINEZ)
バリエーション:この姿勢を保ったまま、左腕をマット後方に伸ばして床と平行にする。左手のひらを下に向けて、指先は背後の壁のほうに伸ばす。右耳を肩のほうに下げて、首の左側を開く(B)。3回呼吸する間この姿勢を保ったら、5のポーズに戻る。
5〜9のポーズの右側を連続して行ったら、次に左側を連続して行う。
10.アルダマッツェーンドラーサナ 半分の魚の王のポーズ

(Photo by DAVID MARTINEZ)
床に座り、膝を曲げ、両足を腰幅に開いて床におく。左足のかかとを右坐骨のほうに引き寄せ、右足を左膝の外側におき、右足の親指をマットに押しつけながら、右手をお尻の10cmほど後ろに下ろす。上体を直立させたまま、左肘を右膝の外側にかける。息を吸いながら背骨を引き上げ、息を吐きながら上体をねじる。最後に、首は回さずに目線を右肩に向ける。5回呼吸をする間この姿勢を保ったら、そのまま11のポーズに移る。
11.座位の針の穴のポーズ+バリエーション

(Photo by DAVID MARTINEZ)
脚をアルダマッツェーンドラーサナの位置に保ったまま、両手を背後におき、背中を反らせ、左足を床におく。指先が後方を指すように手を回転させる。一度腰を上げて、骨盤を左足のかかとの近くに下ろす。3回呼吸をして、腰の右側に呼吸を入れる(A)。
バリエーション:右手で右足の外側をつかみ、右前腕を右のすねにのせて胴体を左に回転させる。この姿勢を保つ。または(写真のように)右前腕を直立させて指先を天井に向け、胴体をさらに左に回転させる。3回呼吸する間この姿勢を保つ(B)。10と11のポーズを反対側でも行う。
12.セツバンダサルヴァーンガーサナ 橋のポーズ

(Photo by DAVID MARTINEZ)
仰向けに寝て膝を曲げ、かかとを坐骨に近づける。足でマットを押し下げ、骨盤を引き上げる。肩を下に押し込んで、手のひらを天井に向ける。骨盤の下で手を組んでもよい。上腕と足をマットに押しつけ、太腿をアイソメトリックの要領で(つまり筋肉の長さを変えずに)両側から押す。尾骨を膝のほうに伸ばしながら、あごを胸から離す。5回呼吸する間保ったら、背中をマットに下ろし、もう2回行う。
13.スプタパダングシュターサナ 横たわった足の親指をつかむポーズ

(Photo by DAVID MARTINEZ)
仰向けに寝て、右足をまっすぐ上げる。右膝を胸に引き寄せ、右足の指の付け根にストラップをかける。ストラップのそれぞれの端を左右の手でつかみ、腕を伸ばし、肩を床から離さずに、右足のかかとを天井に向けて伸ばす。息を吐きながら、右脚を背後の壁のほうに引く。5回呼吸する間この姿勢を保つ。その姿勢のままストラップを外して、右足首を左膝にのせ、14の横たわった鳩の王のポーズに入っていく。
14.スプタカポターサナ 横たわった鳩の王のポーズ+バリエーション

(Photo by DAVID MARTINEZ)
右足首を左膝にのせた状態で、左足を床から離し、両手を左脚の裏側に回す(A)。
バリエーション:(A)の姿勢から、左脚にかけた手を外し、右足を左脚の外側にゆっくり下ろしていく。左手で右足をつかみ、右手で左足をつかむ。このとき左脚の外側を床から離さずに、右脚のすねを前方に動かす。3回呼吸する間この姿勢を保つ(B)。13と14のポーズの反対側を行う。
13と14のポーズを続けて両側で行ったら、次のポーズに進む。
15.シャヴァーサナ 亡骸のポーズ

(Photo by DAVID MARTINEZ)
脚を伸ばし、手を頭上に伸ばして、指先からつま先までの伸びを感じよう。腕を体側に下ろし、手のひらを上に向け、肩を耳から遠ざける。目を閉じ、頭頂部から足先まで入念に観察する。緊張しているところを見つけたら、そこに呼吸を入れて緊張を解く。5分間行う。