「固め派」「なめらか派」とその好みがわかれるプリンですが、いま改めて「昔ながらの固めプリン」のよさが見直されています。喫茶店やカフェには、なつかしのあの味を求める人で行列ができるほど。濃厚卵と濃い目カラメルの「固めプリン」の作り方をご紹介します。
しみじみおいしい “昔ながらの固めプリン”

プリンのお好みはなめらか派ですか?それとも固め派ですか?
それぞれ好みが分かれますが、いま「昔ながらの固めプリン」のよさが改めて見直されています。くっきりと残るスプーンの跡、そして卵の主張が強めのあの懐かしい味わいに、癒される人が多いようです。
今回は、昔ながらの懐かしい「固めプリン」の作り方をご紹介します。
固めプリンのレシピ

材料(120ccのプリンカップ5個分)
・全卵(M玉)……4個
・牛乳……250cc
・きび砂糖(またはグラニュー糖)……50g
・バニラビーンズ(またはバニラエキス少々)……1/2本
【カラメルソース】
・グラニュー糖……60g
・熱湯……60g
・無塩バター(型塗り用)……適量
※しっかり固くしたいときは全卵を4個、ちょっぴり固くしたいときは全卵3個と卵黄1個を使います。
※カラメルソースには、できればグラニュー糖を使ってください。
下準備

・プリンカップは内側の側面に無塩バターを塗っておきます。(カラメルを流す部分には塗りません。)
・湯せん用のお湯を準備します。
・オーブンを170度に予熱します。(プリンを入れたら160度に下げて焼きます)
作り方

小鍋にカラメルソース用のグラニュー糖を入れて中火にかけます。
火にかけるうちに鍋底から砂糖が溶けてくるので、鍋を大きく回して全体を混ぜ合わせます。へらを使うと砂糖が再結晶してしまうので、ここでは使いません。

段々と砂糖が溶けてくるので、鍋を大きく回して全体を均一にします。

全体が濃い茶色に色づき、煙が出たら熱湯を一気に加えます。
かなりはねるので、一度火から外してシンクの上で加えると安心です。

熱湯を加えてからもそのまましばらく火にかけ、へらで鍋底をこするとうっすら跡が残るくらいになったら、火から外すサインです。

準備しておいたプリンカップに均一に流します。
プリン液と混ざりにくいようにカラメルを固く仕上げています。流してしばらく置いておくと固まります。鍋のカラメルソースが冷めないうちに、一気に型に流してくださいね。冷めたカラメルの表面を指で軽く触り、手につかないくらい固まっているのがベストです。
ソースを流したばかりの型は熱いので、やけどに注意してください。

ボウルに全卵ときび砂糖の2/3を入れ、泡だて器で軽くほぐします。
ここでは泡立てる必要はありません。逆に泡立てると空気が入り、大きなすができる原因にもなるので、あくまでほぐす程度で十分です。

小鍋に牛乳ときび砂糖の1/3、種をしごいたバニラビーンズ(またはバニラエキス)を入れて中火にかけ、軽くゆすりながら砂糖を溶かします。鍋肌がふつふつとしてきたら火から下ろします。
牛乳に砂糖を加えることで、牛乳の表面に膜が張るのを防ぐ効果があります。沸騰させるとたんぱく質が固まったり、蒸発して牛乳の総量が変わってくるので、沸騰させないように注意してくださいね。
※茶色く見えるのはバニラビーンズの種についた粘膜です。

ほぐした卵に牛乳を少しずつ加えて混ぜます。
一度に加えると卵が固まってしまうので、混ぜながら少しずつ加えてくださいね。

目の細かい網で2回濾してなめらかに仕上げます。ここであまり冷めないうちに型に流して焼いてください。
プリン液が冷めると時間通り焼いても固まらないことがあります。その場合は焼き時間を長くして様子を見てくださいね。

プリンカップに均等に5等分して流し入れ、ひとつずつアルミ箔で表面を覆います。表面に泡が浮いてしまったら、キッチンペーパーで吸って取り除いてください。
深めのバットにプリンカップを並べ、お湯を注ぎます。熱湯ではなく、50度くらいが理想なので、材料の計量とともに準備しておくとちょうどいい温度になると思います。

170度に予熱したオーブンを160度に下げ、中段で30~40分蒸し焼きにします。
※湯煎型のサイズの関係で4個だけ並べています。

プリンの中心までしっかりと固まっていることを確認し、オーブンから出します。カップごと揺らして中心がまだやわらかければ、焼き時間を延長してください。
焼きあがったらそのまま冷まします。熱が取れたら冷蔵庫でしっかりと冷やして完成です。
型から外す方法
ふちをぐるりと一周指で押さえて隙間を作り、プリンカップの底を30秒ほどお湯につけてカラメルを溶かします。
プリンカップを傾けてみて、カラメルソースが染み出てくれば型からきれいに外れたサイン。お皿をかぶせて一気に裏返してみてください。
カップの底に残ったカラメルは、再びお湯につければ溶けます。お皿に流せば、喫茶店のようなたっぷりのカラメルソースが楽しめますよ。
たっぷりのクリームとさくらんぼで仕上げ♪

型から外したプリンは、揺らぐことない固さで凛々しいお姿。このままずっと見ていたい美しさですね……。

トップにたっぷりのクリームをのせ、真っ赤なさくらんぼで仕上げました。
濃い目に焦がしたカラメルのほろ苦さと卵の香りが、ひと口ごとに懐かしさを感じさせてくれます。

スプーンを入れてみると、しっかりと固まっているのがわかりますね。固め好きにはたまらない眺めです。

カラメルの焦がし加減やプリン液の砂糖の量を変えれば、自分好みのプリンに仕上がりますよ。
焼き時間によって固さも多少変わってくるので、ご自宅のオーブンとしっかりと向き合って、ベストな焼き加減を見極めてくださいね。
上手に作るコツは…
使う容器で仕上がりが違う

なめらかプリンを作るコツは、ゆっくりと火を通すこと。だから熱伝導の穏やかな陶器や耐熱ガラスのプリン型でじっくりと火を入れていきます。
一方で固めプリンは、固く仕上げたいので、少々熱の通りが急激でも問題ありません。今回はあえてアルミのプリンカップを使っています。陶器やガラスのカップしかない場合、焼き時間を延ばして調整してみてください。
また、レシピより小さなプリン型で焼く場合は、焼き時間が短くて済むこともあります。型の材質や容量によって焼き時間を調整してくださいね。今回使用したプリンカップは、アルミ製の#6。擦りきりいっぱいまで水を入れると120cc入ります。
固めプリンに “す” はつきもの!?
固めプリンは通常のプリンよりも卵の割合が多く、プリンでは御法度とされる “す” が立ちやすい配合になっています。ましてや熱伝導のいいアルミ製のプリンカップを使えば、なおのことすが目立ってきます。
とはいえ、この仕上がりが荒い感じも、昔懐かしい固めプリンの魅力。ビジュアルにとらわれず、固めの食感を楽しんでくださいね。
すべての材料を常温に戻す

卵と牛乳は使う前にかならず室温に戻します。
冷たい牛乳を火にかけると沸騰に時間がかかり、わずかですが蒸発する量も増えます。卵が冷たいと温めた牛乳との温度差が激しく、こちらも好ましくありません。
固めプリン万歳……!!

昔懐かしい固めプリンの作り方をご紹介しました。卵と牛乳、砂糖の分量を変えるだけで固めにもなめらかにもなるプリン。食感の違いでこうも味わいが変わり、私たちを魅了するプリンはやはり偉大です。
少ない材料で簡単にできるので、夏休みに実験感覚で作ってみるのも面白そうですね。自分で作ったプリンの味は格別ですよ!