安いときには1玉100円近くで買うことのできるキャベツ。そんなお財布にやさしいキャベツは栄養がないと思われがちですが、実はいろいろなうれしい栄養が含まれているんです。気になるカロリーや糖質量は?キャベツを選ぶときのポイントや保存方法と一緒に管理栄養士が解説します。
キャベツの栄養って少ない?

キャベツの栄養は少ないと思われがちですが、実はビタミンCやビタミンK、胃を守ってくれる栄養素など、いろいろと含まれているんです。
季節によってはとても安く買えるキャベツ。キャベツの栄養を知って財布にやさしいキャベツを上手に取り入れてみましょう。
キャベツに含まれる栄養と効果は?

ビタミンU
ビタミンUは、キャベツの絞り汁から発見された成分で、100gに350μg含まれています。
同じ野菜である大根100gに260μg、同量のピーマンには180μg含まれています。キャベツにはビタミンUが多く含まれていることが分かりますね。(※1)
厳密にはビタミンではなく、ビタミンに似たはたらきをする、キャベジンという成分のことをいいます。ビタミンUは、胃や腸を丈夫にしたり、荒れてしまった胃壁を治し正常に整えたり、不快感を改善してくれる作用が期待できます。(※2)
カルシウム
キャベツには、カルシウムが43mg含まれています。
同じ野菜の大根には24mg、ピーマンでは11mg含まれています。(※3,4,5)(※すべて100gあたりで算出)
カルシウムは不足すると骨がもろくなる骨粗しょう症になってしまうおそれがあるといわれています。カルシウムの吸収率を上げるためには、ビタミンDを多く含むしいたけやしらす干しを一緒に食べるのがおすすめですよ。(※6,7,8)
ビタミンC
キャベツ100g中に、ビタミンCは41mg含まれています。これは、1日に必要とされている量の約40%です。(※3,9)また、ビタミンCは体の中で肌に欠かせないコラーゲンを作るために必要不可欠な栄養素です。
しかし、喫煙をする人や、暑さや寒さ、働きすぎなどのストレスを受けることが多い人ほど、体内でビタミンCが消費されています。ですが、ビタミンCは水溶性ビタミンのうちの一つであり、体に留めておけないビタミンのため、毎日継続して摂取する必要があります。(※10)
カリウム
キャベツ100gにはカリウムが200mg含まれています。(※3)
カリウムには体内の余計な塩分を排出してくれるはたらきがあるため、むくみ解消に役立ちます。外食が続いたときや、調理済み食品をよく食べる人におすすめの栄養素。
ですが、カリウムは水溶性で、煮たりゆでたりすると水に溶け出すので、生のまま食べられるキャベツは効率よくカリウムをとることのできる食材です。水溶性の性質を活かして、スープごと食べるとカリウムを効率よく取り入れられますが、塩分があがってしまうため食べすぎには注意しましょう。(※11,12)
ビタミンK
ビタミンKはキャベツ100g中に78μg含まれています。大根にはほとんど含まれておらず、ピーマンには20μg含まれているので、いかに多く含まれているかがわかりますね。(※3,4,5)
ビタミンKは血液を固めて止血するのを手助けする栄養素です。ほかにも骨を丈夫に保つために必要不可欠で、骨粗しょう症の治療薬としても知られています。ビタミンKは腸内でも作られています。(※13,14)
葉酸
キャベツ100g中に葉酸は78μg含まれ、同量の大根に23μg、同じくピーマンに26μg含まれており、こちらもキャベツに多く含まれる成分ということがわかります。(※3,4,5)
葉酸はDNA合成に関わるビタミンB群の一種であり、胎児の正常な発育に役立つため、妊娠中にとりたい大切なビタミンとしても知られています。(※15,16)また、脳卒中や心筋梗塞などの病気を防ぐという研究結果も多く報告されているようです。(※17)
キャベツのカロリーと糖質は?

キャベツ100gのカロリーは23kcal、糖質量は3.4gです。
同じ野菜のかぼちゃは同量で91kcal、糖質は17.1g、トマトは19kcal、糖質は3.7g含まれています。(※3,18,19)
糖質は人にとって大切なエネルギー源ですが、食べすぎるとエネルギー過剰となって体脂肪として蓄えられてしまうので、食べ過ぎには注意が必要です。(※20)
キャベツの芯にも栄養はある!

嫌いな人や、捨ててしまう人も多いキャベツの芯。実は、芯には栄養がたっぷり含まれているんです。丸まっている葉の部分よりも、キャベツの芯のほうが、カルシウム、カリウム、リン、マグネシウムが約2倍多く含まれていることが研究で明らかにされています。
なかでも、カリウムとリンは、丸まっている葉の部分と芯、外側の葉の3つの部位の中で、芯に一番多く含まれていることがわかりました。(※21)
キャベツの芯は、煮込みすぎると特有の臭みが出てしまうので、甘みや風味を生かすには火の通りは食感が残るくらいにするのがいいですよ。キャベツの芯のきんぴらや、メンマなどの歯応えを活かせる料理がおすすめです。
キャベツの栄養は加熱すると減る?

ゆでるときは注意
キャベツには水溶性の栄養が多く含まれています。特に上記で説明したビタミンUや、ビタミンC、カリウム、葉酸は水溶性のため、水に流れでてしまうデメリットがあります。
キャベツを生で食べると無駄なく摂取することができますし、加熱する場合は蒸したり炒めたりして、加熱時間を短くすることで流出を抑えられます。スープにする場合は汁を飲むことで水溶性のビタミンを丸ごといただくことができますよ。
キャベツの選び方と保存方法
選び方

キャベツは冬キャベツと春キャベツで選び方が異なります。冬キャベツは葉の巻きがしっかりとしていて、葉と葉の間が密でずっしりとしたかたいものがおいしいと言われています。
一方春キャベツの場合は、巻きがゆるく、葉がやわらかい軽いものを選びましょう。芯の切り口は小さく、葉が鮮やかな緑色で全体にハリとツヤがあるものがおすすめです。カットしてあるものは断面を確認して、芯が上まで伸びていないものを選びましょう。(22,23)
保存方法
キャベツは涼しい気候を好むので、冬場をのぞいては冷蔵庫で保存します。芯をくり抜いて水を含ませたキッチンペーパーを詰めたあとにビニール袋などに入れて冷蔵庫で保存します。芯から水分を補給できるのでみずみずしさを保つのに役立ちます。衛生上、ペーパータオルは2~3日で取り替えてください。一度に使わないときは外の葉からはがして使うと長持ちしますよ。
ラップに包まれたカットキャベツを買う場合は呼吸ができないため早く傷んでしまいます。ラップは外し、ビニール袋に入れ替えて冷蔵庫で保存しましょう。キャベツは冷蔵庫の中でも成長するので、なるべく早く食べきりましょう。(※22,24)
キャベツは主婦の強い味方!
身近でお財布にやさしい野菜、キャベツにはビタミンUや葉酸などのたくさんの栄養が含まれていることがわかりました。ですが、調理法によっては栄養が減ってしまう可能性もあるので、注意が必要です。
キャベツはカロリーや糖質が低いのも嬉しいポイントですね。選び方や保存方法もマスターして、普段の生活に役立ててみてくださいね。
※4 新ビジュアル食品成分表 新訂第二版 大修館書店
(2019/10/12参照)