鶏肉の栄養というとたんぱく質のイメージが強いかもしれませんが、実はそのほかにもさまざまな栄養が豊富に含まれているんです。こちらの記事では、鶏肉の部位ごとにその栄養素を解説!さらには栄養を取り入れるためにおすすめの調理方法や、いちおしレシピ5選も一緒にご紹介します。
鶏肉の基本的な栄養

たんぱく質
体を作っている成分であるたんぱく質は、毎日少しずつ新しいものにつくりかえられています。 そのため、たんぱく質は毎日きちんと十分な量を補給することが必要な栄養素。
たんぱく質はアミノ酸といういくつかの種類の成分が集まってできています。そのため、鶏肉のたんぱく質はどの種類のアミノ酸もバランスよく含んでいるため、質のいいたんぱく質であると言えます。(※1)
ビタミンB群
ビタミンB群は、エネルギーを生み出すために必要な栄養素。糖質、脂質、たんぱく質の代謝に関わり、エネルギーに変えるためサポートをする働きがあります。(※2)
また、ビタミンB群のうちのひとつであるナイアシンには皮膚や粘膜の健康維持を助ける働きもあります。(※3)
トリプトファン
トリプトファンは体の中で作ることのできない、「必須アミノ酸」と呼ばれるもののひとつ。(※4)
セロトニン、メラトニンというホルモンの生成に関わっているため、精神的ストレスの軽減や、睡眠の質改善に役立つと言われています。さらに体の中でビタミンB群のひとつであるナイアシンを生み出すためにも必要な栄養素です。(※3,4)
鶏肉の部位ごとの栄養は?

鶏肉にはささみやもも肉、皮、手羽先、砂肝などさまざまな種類がありますよね。
しかし基本の栄養はほとんどの部位であまり変わりません。そのため栄養面で特徴がある部位のみ紹介していきます。
むね肉
鶏むね肉には疲労回復や健康維持が期待できるイミダゾールジペプチドという成分が含まれていることが、最新の研究でわかってきています。(※5)
イミダゾールジペプチドは、動物や人間の筋肉に含まれている成分。筋肉は運動によって活性酸素や乳酸がたくさん作られ、害のある状態にさらされますが、イミダゾールジペプチドはこれらの害から筋肉を守る働きをしていると考えられています。(※5)
レバー

レバーは言わずと知れた鉄分が多い食材。鶏のレバーにも100gあたり9.0gの鉄分が含まれます。鉄は血液中のヘモグロビンをつくる成分となり、酸素を運ぶ重要な役割を果たしています。(※6,7)
食品に含まれる鉄分はヘム鉄と非ヘム鉄とに分けられます。ヘム鉄は肉や魚に含まれ、レバーに含まれている鉄分もヘム鉄です。ヘム鉄は非ヘム鉄に比べて体内に吸収されやすいと言われています。(※7)
皮
鶏肉の皮はほかの部位に比べ、特に脂質が多く含まれます。脂質はエネルギー源となる栄養素で、体の細胞膜の成分やホルモンの材料などにもなります。(※8)
しかし、少量でもカロリーが高い脂質は、とりすぎると肥満の原因にもなるため注意が必要です。
鶏肉の栄養をいかす調理方法は?

蒸すゆでるを意識
炒める、揚げるなどの油を使う調理方法の場合は、脂質が増える分高カロリーに。鶏肉のカロリーが気になるかたは蒸す、ゆでるなどの油を使わない調理方法を意識して取り入れましょう。
特に脂質が多い部位はゆでるのがおすすめ。ゆでることで鶏肉の脂が落ち、カロリーをカットすることができます。
卵や乳製品と組み合わせる
鶏肉に含まれる鉄分はヘム鉄ですが、卵や乳製品に含まれる鉄分は非ヘム鉄。ヘム鉄に比べて吸収されにくい鉄分です。
しかし非ヘム鉄は動物性のたんぱく質と一緒に摂ることで吸収されやすくなります。たんぱく質が豊富な鶏肉と組み合わせると、卵・乳製品の鉄分の吸収率をアップすることができますよ。(※9)
栄養満点な鶏肉のアレンジレシピ5選
1. にんにく風味がたまらないっ! 簡単ねぎだく鶏ささみ

たっぷりのねぎとにんにくを使った、おつまみにもぴったりのささみメニューです。
ねぎやにんにくに含まれる香り成分アリシンが、ささみに含まれるビタミンB1の吸収を助けてくれます。エネルギーを効率よくうみだす作用が期待できますよ。(※10)
2. レンジで5分!ふっくら蒸し鶏のニラ塩だれぶっかけ

ニラやトマトにはβカロテンが豊富。抗酸化作用が強く、アンチエイジングに役立ちます。(※11)
さらに鶏むね肉には肌を作るもとになるたんぱく質が豊富なので、きれいな肌を目指したいかたにおすすめのひと品です。
3. 揚げずにトースターで! 豆腐でふんわりチキンナゲット

高たんぱく・低脂質な鶏むね肉と豆腐を使ったヘルシーなチキンナゲットです。
揚げずにトースターで焼き上げ、添えるディップソースにも豆腐を使うことで、さらに脂質をカットしています。
4. レンジで簡単5分。しっとりヘルシー鶏ささみチャーシュー

ヘルシーなささみをレンジで簡単にしっとり仕上げたレシピです。ゆで卵をそえればささみのたんぱく質のおかげで卵の鉄分が吸収されやすくなります。(※9)
作り置きしておけば、ダイエット中にも手軽にたんぱく質が補給できます。
5. 手間もカロリーも削減!チーズと大葉の揚げないささみカツ

低脂質であるというささみのメリットを活かして、揚げずにオーブンで作るささみカツです。パン粉をかけて焼くので、カロリーカットしつつサクサクとした食感が楽しめます。
チーズを加えることでおいしくなるだけでなく、カルシウムをはじめとするミネラルもプラスできますよ。
鶏肉で栄養満点の食卓に!
鶏肉にはたんぱく質だけでなく、ビタミンをはじめとするほかの栄養もたくさん含まれていますよ。
基本的な栄養素はどの部位も同じですが、中には特徴的な栄養を含む部位もあるので、とりたい栄養に合わせて取り入れてみてはいかがでしょうか?さまざまな料理にアレンジして、栄養満点の食卓を楽しみましょう!
(2019/11/7参照)
【文】管理栄養士/佐々木梓
医療機関の管理栄養士として、乳幼児から高齢者まで幅広い対象者に向けた食事カウンセリング、健康イベント開催、レシピ作成をおこなう。その後妊産婦食アドバイザー等の資格取得、料理教室運営を経験し、現在はフリーランスの管理栄養士として、女性に向けた食や栄養の正しい知識と楽しみかたを伝えている。