日々の食卓で使用することが多い豚肉。実はビタミンが豊富ってご存知ですか?豚肉と言えばカロリーや脂質、たんぱく質が取り上げられますが、こちらの記事では含まれているビタミンの働きや効果的な摂り方を管理栄養士が解説いたします。おすすめのレシピも紹介しますので参考にしてくださいね。
豚肉のビタミンと効果は?

ビタミンB1
ビタミンB1は、主に赤身に多く含まれており、ももの赤肉で0.96mg、ヒレの赤肉では、1.32mgと豊富。鶏もも肉の含有量が0.10mgなので群を抜いていることがわかりますね。(すべて100gあたりの値)(※1)
ビタミンB1は、糖質をエネルギーに変える際に必要なビタミンです。エネルギーが十分作れないと疲れやすくなることもあるため、食事をする上で大切な栄養素です。(※2)
ビタミンB6
豚肉のビタミンB6の含有量は、ばらが0.22mg、ロースが0.32mg、ヒレには比較的多く含まれており生で0.54mg、焼きでは0.76mgです。(※1)
多く含まれていると言われているびんながまぐろは0.94mg、みなみまぐろでも1.08mgなので、まずまずの含有量と考えられるでしょう。(いずれも100gあたりの値)(※3)
ビタミンB6は、アミノ酸の代謝をサポートするほか、免疫機能や皮膚粘膜の健康の維持に関与していますよ。(※5)
そのほかの豚肉の栄養は?
カリウム
豚肉のカリウムの含有量は、ヒレが多く430mgです。牛肉のヒレで340mgなので肉類の中では多く含まれていると考えられるでしょう。(100gあたりの値)(※1)
カリウムは、体内でナトリウムの排出を促すため、血圧を下げる作用が期待できます。本来は薄味の食事が理想ですが、味噌汁などの塩分濃度が高くなりがちな料理には、カリウムが豊富な食材を取り入れることで、ナトリウムの排出を促す働きが期待できますよ。(※4)
豚肉のカロリーや糖質は?

豚肉のカロリーは、部位によって差があり、脂身が多いほどカロリーが高い傾向にあります。中でもばらは395kclと1番高く、脂の少ないももは128kcalとばらの半分以下です。(※1)
糖質は、1番多いレバーで2.5g、ほかの部位は多くても0.3gと多く含んでいません。部位によっては、ダイエット中も食べられる食材ですね。(いずれも100gあたりの値)(※1)
豚肉のビタミンB1を効率よく摂るための食べ合わせは?

ビタミンB1は、アリシンと結合すると吸収率が高くなります。アリシンを多く含む食品は、にんにく、玉ねぎ、ニラなどです。(※2)
アリシンは、細かく刻む方が発生しやすくなるので、すりおろすのが効果的。熱に弱い性質を持つアリシンですが、油と一緒に調理することで分解されにくくなります。また水溶性なので、長く水につけることはさけましょう。(※6)
豚肉と食べると効果を発揮するレシピ8選
1. テリヤキ肉巻きかぼちゃ

かぼちゃに豚バラ肉を巻いてカリカリに焼きたあと、焼肉のたれで照り焼きに。作り置きができるので、翌日のお弁当にも重宝しますよ。
かぼちゃには、ビタミンEが豊富。ビタミンEには、抗酸化作用があり、老化の抑制作用が期待できます。脂溶性のため豚肉に含まれる脂質と一緒に摂取すると吸収率が高まりますよ。(※7)
2. にんにく醤油焼きそば

焼きそばはソースでの味付けが一般的ですが、こちらのレシピは醤油味。にんにくとニラで元気が出そうなひと品です。
にんにくやニラに含まれるアリシンが、ビタミンB1の吸収を助けます。ビタミンB1は、糖代謝に必要なビタミン。不足するとうまくエネルギーが作られなくなり、食欲不振の症状が出ることもあります。(※6,8)
3. オニオントマトポークソテー

すりおろした玉ねぎを揉みこんで焼いた豚肉に、トマトを加えたソースを絡めたひと皿。すりおろした玉ねぎに肉をつけておくことで、やわらかくなる働きが。(※9)
玉ねぎは薄切りでも良いのですが、すりおろした方が肉がやわらかく仕上がりますよ。
4. 豚肉とさつまいもとりんごのグリル
豚肉にさつまいもとりんごを巻いて、グリルパンで焼き、ハニーマスタードナッツソースをかけていただくおしゃれなレシピ。
さつまいもには、ビタミンEやCが豊富です。ビタミンCは、コラーゲン生成に不可欠なビタミン。豚肉に含まれるたんぱく質と一緒にとることで体内でのコラーゲン生成をサポートします。(※10)
5. さつまいも入り甘酢酢豚

さつまいもやれんこんなどの根菜類を使った、食べ応え充分の酢豚。
さつまいも同様れんこんにも、ビタミンCが多く含まれています。どちらも熱で壊れにくいので、加熱調理をしても大丈夫。ビタミンCの恩恵をしっかり受けられるメニューです。(※15,16)
6. 豚肉のウスターソース炒め
豚肉、玉ねぎ、ピーマンを炒めて、ウスターソースで味付けしたお手軽レシピ。ピーマンは、ビタミンA(βカロテン)C、Eを多く含みます。
ビタミンA、Eは、脂溶性なので、豚肉と一緒に油で調理すると吸収が良くなります。ビタミンAには、抗酸化作用や、免疫を増強する働きが期待できます。(※7,11)
7. 豚肉と玉ネギのココナッツカレー
ココナッツミルクやナンプラーを使い、仕上げにパクチーが入ったエスニックカレー。こちらのレシピに限らず、ポークカレーは、にんにくや玉ねぎを使うことが多いですね。
にんにくや玉ねぎに含まれるアリシンの作用でビタミンB1の吸収が上がる組み合わせは、日常の食卓でおなじみのメニューにありました。(※2)
8. 豚肉のワカメ巻き
豚肉とわかめを巻いて焼き、甘辛いタレを絡めてあります。切って竹串に刺せば見栄えがさらにアップ!
わかめに含まれるアルギン酸(食物繊維)には、整腸作用やコレステロールを下げる作用があると言われています。コレステロールが気になるかたに、おすすめのメニューです。豚肉は、脂質が少ない部位を選んでくださいね。(※12)
9. きのこのメンチカツ

たっぷりのしめじとしいたけが入ったメンチカツです。きのこでかさ増ししているので、ボリュームの割にヘルシー。
食物繊維やビタミンDなどを多く含むきのこですが、中でもしいたけに含まれるエリタデニンには、コレステロールを下げる作用が期待できます。(※13)
10. 具だくさん粕汁
大根や人参の根菜類のほか豆腐も入った具だくさんのかす汁です。
酒粕に含まれる難消化性たんぱく質には、食事で摂った脂肪やコレステロールを体外へ排出する作用が期待できます。コレステロールが気になるかたに、おすすめの組み合わせです。(※14)
豚肉で健康的な食生活を
豚肉を食べると元気になりそうと思っていたかた多いのではないですか?ここぞというときには、にんにくやニラをたっぷり組み合わせてみてくださいね。
豚肉のカロリーを気にして敬遠しているかたは、赤身が多い部位を選んで食べるといいですよ。ご紹介したレシピを参考にして、食材を上手に組み合わせたおいしくて健康的な食事を目指しましょう。
また栄養素は、過不足なく取り入れることが大切です。そのためには食材が偏らないようにしてくださいね。
(2019/11/7参照)
【文】管理栄養士 / 白江和子
夫にそそのかされて、40代で管理栄養士の資格を取得。健康診断の仕事(内臓脂肪測定等)を不定期でしています。