健康によいイメージがある黒酢。実はダイエットにも役立つといわれているのをご存知でしょうか?手軽にはじめられる「黒酢ダイエット」のやり方を管理栄養士が解説します!ダイエット中におすすめの黒酢を使ったレシピもご紹介♪
この記事を執筆したひと

管理栄養士 / 渡辺りほ
学校給食センターにて、管理栄養士として献立作成や食に関する指導に従事した経験から、子どもたちだけでなく幅広い世代への「食育」に興味を持つ。現在は在宅WEBライターとして、栄養学にもとづいたダイエット方法や食材の知識について発信中。
黒酢を飲んだら痩せる?

黒酢をはじめとした食酢には、内臓脂肪や皮下脂肪を減少させる作用があるといわれています。これは食酢に多く含まれる「酢酸」のはたらきによるもの。継続的に食酢を飲むことで、体脂肪を減らして腹囲を下げることが期待できます。(※1)
ただし、早くやせたいからといって、黒酢ばかりとるといったような偏った食生活はおすすめできません。栄養バランスの整った食事に、黒酢をプラスするのがよいですよ。
また、体脂肪は必要以上のエネルギーをとり入れた場合、脂肪として体内に貯めておくというはたらきがあります。体脂肪を落とすためには、摂取するエネルギーよりも消費するエネルギーを多くすることが大切です。黒酢を飲むだけでなく、ウォーキングやランニングなどの有酸素運動や筋肉トレーニングをおこないましょう。(※2)
黒酢ダイエットの効果

「酢酸」が筋肉の疲労感をおさえる
筋肉を動かしたあとに疲労感を覚える理由のひとつは、体内における筋グリコーゲン不足。グリコーゲンとは、エネルギー源として筋肉や肝臓に蓄えられている糖質のことです。
筋肉の疲れは、糖質をとってグリコーゲンを補充すると回復しますが、そのときに「酢酸」が多く含まれる食酢をとると、回復が早くなるといわれています。ただし、ヒトでの検証はされていません。あくまでサポートとして運動後に黒酢を取り入れてみましょう。(※3,4)
「アミノ酸」が美肌をサポート
黒酢の特徴は、ほかの食酢よりも「アミノ酸」が豊富に含まれていることです。
シミの原因となるメラニン色素の沈着を防ぐ「システイン」や、保湿作用と抗酸化作用をもつ「グリシン」、天然保湿因子の主成分となる「セリン」など、黒酢には美容に役立つさまざまなアミノ酸が含まれていますよ。美しい肌づくりをサポートしてくれます。(※5,6)
腸のぜん動運動を促す。便秘対策に
食酢には腸内の善玉菌を増やしたり、胃酸の分泌を促す作用があると考えられています。胃酸が胃や腸を刺激し、腸のぜん動運動を活発にしてくれるため、便秘対策に役立ちますよ。
食酢のほかにも、便秘の改善には野菜をはじめとした「不溶性食物繊維」を多く含む食品がおすすめ。便の容積を増やして大腸を刺激し、排便をスムーズにする作用があるからです。野菜を酢の物やマリネにするとよいですね。(※7,8)
「有機酸」が血流を改善。冷え性対策に
漢方医学では、黒色の食べ物は身体を温めるとされています。黒酢もその仲間に入りますよ。(※9)
また、黒酢に含まれるアミノ酸やクエン酸などの「有機酸」は、血液の循環を改善する作用があるといわれています。手先や足先など、身体の末端部分が冷えやすい方にぴったりですよ。(※6)
黒酢ダイエットの方法

飲む量
毎日大さじ1杯(15ml)の食酢を飲むことで、内臓脂肪や皮下脂肪を減らす作用が確認されていますよ。たくさん飲んでも健康に害はないとされていますが、黒酢ダイエットにおいては、大量に飲む必要はないといえます。(※1,10)
一日に黒酢を飲む量は、大さじ1~2杯を目安にしましょう。無理のない範囲でおこなうことが大切です。
飲むタイミング
黒酢を飲む時間帯はいつでもOKです。ただし、食酢は胃液の分泌を促し、食欲を増進させる作用があります。食べすぎにつながるおそれがあるため、食前に黒酢を飲むのは避けましょう。(※7)
食事のあとに飲むほか、ダイエットのための運動後に糖質と合わせて飲むのがおすすめです。一日のうち、何回かにわけて飲んでもよいですよ。
飲み方
原液で飲むと胃や喉の粘膜が荒れるおそれがあるため、黒酢は5倍以上に薄めて飲みましょう。黒酢ダイエットにおいては、余分なカロリー摂取をひかえるため「水割り」や「湯割り」がおすすめです。運動後に飲むなら、糖質をとるために少量のはちみつを加えて「はちみつ割り」にしてもよいですよ。
もし飲みにくい場合は、「牛乳割り」にしてみましょう。マイルドな味わいになり、カルシウム補給もできますよ。(※11)
黒酢ダイエットの注意点

黒酢を空腹時に飲むと胃を痛めるおそれがあります。食事前を避け、食事中や食後にとりましょう。運動後に飲む場合は、水分摂取の代わりにしないように気をつけましょう。黒酢を飲む前には、空腹状態を避けるために、バナナやおにぎりなど糖質が豊富な食品をとるようにしてくださいね。
また、酢を飲んでそのまま寝ると、歯が溶ける「酸食歯」の原因になるといわれています。夕食後に黒酢を飲んだら、歯磨きを忘れないように注意しましょう。(※12)
管理栄養士厳選!ダイエットにおすすめの黒酢レシピ10選
1. 酸味がおいしい。鶏むね肉とれんこんの黒酢炒め

黒酢は飲むだけでなく、調味料としても取り入れてみましょう。普段使っている食酢と置きかえるだけでよいので手軽ですよ。
鶏むね肉とれんこん、パプリカを炒めて、黒酢入りの合わせ調味料で味付けしたひと品。カロリーがひかえめな食材を使用しているため、ダイエット中の食事にぴったりです。
2. レンジで簡単。はちみつ黒酢チャーシュー丼

黒酢とはちみつなどの調味料に豚バラ肉をつけこみ、レンジで加熱するとやわらかいチャーシューになります。温泉卵やごはんと合わせて、丼にしましょう。
こちらはややカロリーが高いメニューなので、ダイエット中の場合は食べる量を調整してくださいね。白米の量は、片手の握りこぶし1個分(約100g程度)が目安です。
3. ごはんによく合う。さんまとかぼちゃの黒酢あん

中華風味に仕上げた黒酢あんを、カリッと揚げたさんまやかぼちゃにからめるレシピです。甘酸っぱい黒酢あんの風味は、ごはんによく合いますよ。揚げ油をしっかり切ることで、カロリーオフにつながります。
4. 食べごたえあり。黒酢豚風ごぼうとさつまいものきんぴら

定番のきんぴらごぼうに、さつまいもと豚肉を加えて、黒酢豚風に味付けしたひと品です。副菜ですが、食べごたえがありますよ。焼き魚や豆腐ハンバーグなど、ヘルシーなメインおかずと合わせるのがおすすめです。
5. 揚げずに作れる。黒酢の酢鶏

黒酢を使う定番レシピの酢豚は、豚肉ではなく鶏肉を使って「酢鶏」にしてもおいしいですよ。
揚げずに焼いて作るレシピなので、油のとりすぎが気になるときでも安心して食べられます。にんじんやパプリカなどを追加して、野菜たっぷりに仕上げるとよいですね。
6. 鉄分補給に。鶏レバーの黒酢煮
鉄分がたっぷり含まれる鶏レバーを黒酢で煮込んだひと品です。鶏レバーはクセのある食材ですが、黒酢のさっぱりとした風味のおかげで食べやすいですよ。鉄分不足が気になる方におすすめのレシピです。
7. しっとり仕上がる。鶏むね肉の黒酢漬け

パサつきやすい鶏むね肉は、しっかり下味をつけてやわらかく仕上げるとおいしく食べられますよ。鶏むね肉を紅茶で煮て、黒酢入りの合わせ調味料で味付けすればごちそう級に。そのまま食べるほか、小さめに切ってサラダに混ぜ込んでもいいですね。
8. 簡単副菜。パプリカの黒酢マリネ
黒酢を手軽に食卓に取り入れたいなら、黒酢をドレッシングとして使うとよいですよ。パプリカとセロリを黒酢入りのマリネ液で味付けしたひと品。見た目がカラフルなので、おもてなしの前菜としても活躍します。
9. ダイエット向き。もずくの黒酢スープ
水割りで黒酢を飲むと身体が冷えてしまう……という方は、温かいスープに黒酢を加えるのがおすすめ。もずくがメインの具材なのでヘルシー。一杯あたりのカロリーは47kcalと、ダイエット向きですよ。
10. 万能作り置き。黒酢玉ねぎドレッシング

黒酢で作れるドレッシング。スライスした玉ねぎが入っているので、レタスやキャベツなどにかけるだけでサブおかずがひとつ完成します。約1週間の冷蔵保存が可能なので、ぜひ作り置きしてみてくださいね。
黒酢ダイエットをはじめてみよう♪
黒酢ダイエットは、毎日の食生活に黒酢を取り入れるだけで簡単にはじめられます。水や牛乳で割って飲むほかにも、調味料として料理に加えるのもおすすめ。黒酢入りのドレッシングや合わせ調味料を作れば、さまざまな料理にアレンジすることが可能です。ぜひチャレンジしてみてくださいね。
ただし、黒酢を飲むだけでダイエットが成功するとはかぎりません。有酸素運動や筋肉トレーニングを取り入れ、消費エネルギー量を増やすことも意識しましょう。
【参考文献】
(2020/02/21参照)