03.18Wed/水

LOCARI(ロカリ)

管理栄養士が教える「夏バテ」を防止する方法!おすすめ食材も紹介

この記事では、夏バテの原因と防止策を管理栄養士が解説します。厳しい暑さに食欲がなくなり、何をするにもだるくなる……といった夏バテの症状は、多くの人が感じたことがあるのではないでしょうか。夏の食事におすすめの食材やレシピも解説するので、あわせてチェックしてみてくださいね。

夏バテを防止するために原因を知ろう!

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室内と外の温度差

体がだるく感じたり、食欲がなくなったりといった不調を感じる夏バテ。その原因のひとつは、室内と外の温度差です。

夏場の暑い屋外と、エアコンの効いた涼しい室内との温度差により、自律神経のバランスに乱れが生じます。また、自律神経のひとつである副交感神経には、体温や内臓の機能を調節するはたらきがあります。そのバランスが崩れることで自律神経をつかさどる脳が疲労し、夏バテの原因になるといわれています。(※1)

発汗により、ミネラルが失われる

私たちの体は、暑いときに体温を下げるため汗をかきます。汗には、水分とともにビタミンやミネラルも含まれているんです。大量に汗をかくことでそれらが排泄され、体の不調を感じることが。

たとえば、カリウムが不足すると脱力感を覚えたり、カルシウムやマグネシウムが不足するとイライラするようになったり、といった影響がでてきます。特に暑い夏の水分補給は、水分だけでなくミネラルも意識して摂りたいですね。(※1,2)

暑さによる食欲不振

暑さで食欲がわかないときに、冷たい飲み物や食べ物ばかりを摂っていると、胃腸が冷えてしまいます。すると、消化機能が低下し、十分に栄養が吸収できなくなる場合があります。

そのうえ、冷たいそうめんやおにぎりだけ、といった偏った食事になると、ビタミンやミネラルが不足しがちに。前述したようにビタミンやミネラルは汗とともに失われやすいため、慢性的な不足につながるおそれがあります。(※1)

夏バテを防止するには生活習慣から

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栄養バランスのよい食事をとる

食欲がなくなりやすい夏ですが、夏バテを防ぐためには、栄養バランスのよい食事が基本となります。そうめんやざるそばだけ、というような食事を続けていると、糖質が中心となり、そのほかの栄養素が不足してしまいます。糖質をエネルギーに変えるためにはたらくビタミンB1が足りないと、うまくエネルギーに変換できずに疲れやすい状態につながってしまう可能性が。

エネルギー源となる糖質、脂質、たんぱく質を摂取していても、ビタミンB群が足りないと代謝がうまくまわりません。同じようにミネラルは、微量であっても体の機能の調節に重要な役割を持っています。さまざまな食品を摂り、バランスよく食事することが、体調を整えるためには大切です。(※1,2,3,4)

適度な運動をおこなう

自律神経の乱れを整え、副交感神経をサポートするために、ウォーキングや軽いジョギングなどの有酸素運動をおこないましょう。激しい運動でなくてかまいません。朝や夕方の比較的涼しい時間帯がおすすめです。体を動かせば、食欲増進や、睡眠を促すことにつながりますよ。外でおこなう場合は熱中症に注意し、無理せず自分のペースで取り組んでみてくださいね。(※5)

しっかり睡眠をとる

質のよい睡眠は、疲れを回復させ健康を維持するために重要です。質のよい睡眠をとるために、就寝の1時間前には入浴を済ませましょう。そうすれば、寝るころに体温が下がり、スムーズに眠りにつくことができます。深い眠りにつながるため、意識してみてくださいね。

また、心地よいと感じる寝具をそろえてみるのもおすすめです。夜に睡眠時間がとれない場合は、日中に20分程度の昼寝を取り入れてみましょう。(※1,5)

夏バテ防止に役立つ食材

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ここでは、夏バテ対策に役立つ食材をご紹介します。ただし、この食材だけを食べていても夏バテを完全に予防することはできません。

体調を整えるには、バランスのとれた食事が基本となります。食材に含まれる栄養素やはたらきを知り、献立を決める際に役立ててくださいね。

豚肉

豚肉にはビタミンB1が豊富。前述したように、糖質からエネルギーを生み出す過程で必要なビタミンです。ビタミンB1が不足していると糖質をエネルギーに変換できなくなり、だるさや食欲の低下を感じることが。

また豚肉のなかでも、特にもも肉やヒレなどの赤身に多く含まれていますよ。暑さが続くと食欲が落ち、糖質中心の食事になりがちなため、意識して取り入れましょう。(※6)

うなぎ

土用の丑の日にうなぎを食べるという方は多いのではないでしょうか。土用の丑の日は季節ごとにありますが、特に夏はうなぎを食べるイメージがありますよね。

うなぎには肌の健康や粘膜の防御機能を維持するビタミンAや、エネルギー代謝にかかわるビタミンB群が豊富に含まれています。なかなか日常的に食べる食材ではないかもしれませんが、取り入れる機会があるとうれしい食材ですね。(※3,7,8)

にんにく

豚肉やうなぎに多く含まれるビタミンB1は、水溶性ビタミンのため、たくさん摂っても排出されてしまいます。

にんにくのにおいのもととなる「アリシン」という成分には、ビタミンB1と結びついて体内にとどまらせる性質があり、作用を長く持続させるのに役立ちます。にんにくにスタミナがつくイメージがあるのは、このはたらきのためだといわれています。(※6,8)

ねぎ

にんにくと同じく、ねぎのにおい成分も「アリシン」であり、ビタミンB1の吸収率を高めるのに役立ちます。この「アリシン」は刻んだり加熱調理したりすることにより、細胞が壊されて発生します。ねぎやにんにくを調理したときの香りには、消化液の分泌を促す作用があり、食欲の増進につながりますよ。(※6,8)

緑黄色野菜

わたしたちの体内では、エネルギーを作り出す際、活性酸素が生じます。本来は体に備わっている抗酸化力で対処しているのですが、ストレスや活動量の増加などから活性酸素が増えすぎると、細胞の機能が低下し、エネルギーの産生が滞ってしまいます。

緑黄色野菜に含まれるβ-カロテンには、この活性酸素を除去する強力な抗酸化作用があります。緑黄色野菜には、色鮮やかな野菜が多いですが、そのような野菜ほど多く含まれているといわれていますよ。また、汗で失われがちなビタミンやミネラルを摂取するためにも、野菜を摂ることは大切です。(※9,10)

夏バテ対策メニュー!おすすめレシピ7選

1. ピリ辛だれが絶品!ポークソテーのニラだれ

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ニラたっぷりのピリ辛だれと、豚肉のソテーをあわせるひと品。食欲をそそるたれには、にんにくやニラのにおい成分「アリシン」が含まれているため、豚肉のビタミンB1の吸収率を高めてくれますよ。食欲のないときこそ食べたい、スタミナおかずです。(※6,8)

2. 食べごたえあり!黒酢酢豚

Photo by macaroni
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こちらは黒酢を使う酢豚です。黒酢は「クエン酸」が豊富で、エネルギー代謝をサポートするのに役立ちます。また、一般的な酢の約10倍のアミノ酸を含んでおり、体を動かす際のエネルギー源になりますよ。食材を大きめに切ることで食べごたえが出ますよ。(※11)

3. ホットプレートで!うなたまチャーハン

Photo by macaroni
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ホットプレートで豪快に作る、うなぎのかば焼きを使うチャーハン。見た目からも元気になれそうです。うなぎだけでなく、大葉にも糖質をエネルギーに変えるのに役立つビタミンB1が含まれていますよ。(※6)

4. ねぎを存分に味わう。豚バラのねぎ巻き

Photo by macaroni
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ねぎ好きにはたまらない、豚バラのねぎ巻きです。トースターでカリッと焼くことで余分な脂が落ちヘルシーに。ねぎに含まれる「アリシン」により、豚肉のビタミンB1を効率よく摂取できるおつまみです。(※6,8)

5. 火を使わずに!スタミナ焼きそば

Photo by macaroni
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こちらはなんと、レンジで作る焼きそばです。野菜はお好みですが、こちらのレシピでは「アリシン」を含む玉ねぎやにんにく、ニラを豚ひき肉とあわせます。暑くて火を使いたくないときに活用したい調理法ですね。

6. 旨み凝縮。夏野菜ラタトゥイユ

Photo by macaroni
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野菜の旨みを感じられるラタトゥイユ。色鮮やかな野菜は、抗酸化力の強いβ-カロテンが豊富です。こちらのレシピでは、最初にオリーブオイルで野菜を炒めます。β-カロテンは、脂質と一緒に摂ると吸収率が高まるとされているため、油で調理することで効率よく摂取できますよ。(※10)

7. 旬の野菜で。夏野菜豚汁

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暑いときには、想像以上に冷たいものばかり食べていることがあります。胃腸が冷えてしまうと消化能力が低下する原因に。一食のうち、ひとつは温かいものを取り入れることが大切です。豚汁は根菜が定番ですが、なすやみょうがなども合いますよ。(※1)

原因を知って、夏バテ対策をしよう!

夏バテの原因は、屋外と室内の温度差による自律神経の乱れや、食欲不振による栄養不足。そのうえ、冷たいものばかり食べていると消化機能が落ち、悪循環に陥ることになってしまいます。バランスの良い食事を摂り、適度な運動と質の良い睡眠といった日ごろの生活習慣を整えることが、夏の崩れやすい体調を管理するのに大切です。

一気に暑くなり体がついていかない……ということにならないよう、夏バテ対策を取り入れてみてくださいね。

【参考文献】

(2020/06/09参照)

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この記事のライター

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